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雪が解ければ春になる

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現場は今、雪養生の真っ盛り。
そんな合間を見て、今年に作庭させていただいた庭の点検に寄りました。

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こちらは、庭奥に雪のストックスペースがありますが、朝の時間の無い中での雪寄せは大変です。
雪囲いの不要な庭ですが、下枝を絞れば植栽周りにもアプローチの雪を置けるため、簡単な繩巻きを施しました。

この庭の中で、最も水はけが良いのが、植栽地周辺。
そして、庭の表面排水が集まるのが、手前の枯れ流れです。
雪が解ければ、春には水になる。
雪溜まりの雪解け水も庭には溜まらず、この枯れ流れが運んでくれるでしょう。


雪が解ければ春になる。
初夏に完成した庭なので、まだ新緑を見たことがありませんでした。
一番早く芽吹くのはクロモジかな。
冬支度をしながらも、すでに春が待ち遠しいいこの頃。

晩秋の松の手入れ(海岸部のアカマツ)

降雪前のこの時期は、天候も不安定。
落ち着かない天気が続くこの頃ですが、晴れ間を見て松の手入れに行ってきました。

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海岸から300mほど離れた所にあるお宅の松。
高台にあるため、冬季は寒潮風が吹き寄せることでしょう。
幹肌や葉質からアカマツだと思われますが、アカマツは内陸部に多く潮風に弱いとされており、黒松とのアイノコか、あるいは幼樹の段階に植えて、環境に慣れたものかもしれません。
いずれにしろ、海岸部でアカマツの手入れをするのは初めて。
貴重な経験をさせていただきました。

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下から見上げた所です。
内部の手入れがされてこなかったのか、枝が極度に混み合い、鳥の巣等もある状態。

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半分終わった状態。
内部から枯枝を外しているところです。

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内部が終わったら今度は外から。
もうすぐ冬が来るこの時期は、潮風に強いクロマツでも、透かし過ぎると葉焼けを起こします。
アカマツはなおさらのこと、外側は、徒長枝を軽く抜くなど、樹冠を揃える程度にしていきます。

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剪定完了です。
伸長が止まる夏以降の常緑樹の手入れは薄くし過ぎないように気を付けますが、しばらく手を入れていない木に行う時などは、特に注意が必要。
夏の風通しを考えながらも、冬の風や雪に負けないように。
手入れの仕方は、樹種や木の健康状態に合わせ、木が置かれた環境に合わせ、そして季節に合わせて変わるもの。
そんなことを考えながら、その木に合った手入れをしていきます。

※参考 雪国の庭仕事・春夏秋冬

常識打破~街路に対応する自然樹形の捉え方~

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この間の日曜日は男鹿市まで。
途中、大潟村の『銀杏ロード』を通りました。

よく見ると、背の高いイチョウと低いイチョウが混在しているのがわかりますが、通りの看板を見ると、実の採取も目的としている模様。
きっと、背の高い木が雄で低い木が雌、雌の木は、リンゴやナシの木のように、実がなりやすく取りやすい樹形とにしているのでしょう。

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8年前、偶然この道を通った時、この、低く枝を張らせるイチョウの樹形に着目、瞬間的に、「これは、電線支障でブツ切りとなる街路樹に活かせる!」と閃いて、翌年の街路樹剪定に応用したということがありました。

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今冬の街路樹サミットで、崖下の木は『片枝樹形(崖側に枝を伸ばさず、空間のある反対側に枝を伸ばす)』になることを紹介しましたが、『自然樹形』とは「樹木が置かれた環境に適応した姿」。
歩道境界にある建物を崖に見立てると、崖下の木の姿の有り様を樹形に応用できます。

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同様に、電線もまた、街なかの樹木が置かれた「環境」だと考えて、樹木直上にある電線を天井とか、大きな木の枝張りだと見立てれば、樹木は成長の障害となる上に向かわずに横に枝を伸ばす。
そう考えると、この果樹樹形のイチョウも、電線直下という環境に適応した『自然樹形』ということになります。


桜日本一で知られる弘前公園は、「桜切るバカ」や「ソメイヨシノ60年説」の常識を覆したと言われていますが、「イチョウは円錐形」というこれまでの街路樹の常識が、整形的なブツ切りを起こさせている感もあります。
街路樹だからといって街路樹ばかりを見ていると視野が狭くなる。
これが常識だと思い込んでいると、常識の中でしかものを見れなくなる。
樹木はどこにあっても樹木で、その理は変わらない。
意識さえしていれば、自然界や果樹、街なかではない並木など、至る所にヒントはあり、求めていれば自然とそこに導かれる。
そんな導きの中で出会えたのが、この銀杏並木でした。
自分の中の常識を打破してくれたこの木たちに、あらためて感謝。

※参考記事
 都市型自然樹形を考える 街路対応型樹形に関する一考察 下
 外苑の呪縛 

雪と共生する植栽の工夫

あっという間に11月も半ば。
現場では今、既存庭の改修を行っています。

雪との共生 (6)

もうすぐ冬が来ます。
樹木の多い庭ですが、冬の雪寄場を確保するために、庭に空間を作ります。

雪との共生 (7)

平面図です。
三方に建物があるため、そこからの落雪が通路にたまります。
その雪の寄場を庭に作りつつ、既存樹を再配置、広がりのある空間に変えていきます。

雪との共生 (8)

ということで、移植完了。
ツツジが多い庭ですが、地下水位が高いことと、向かいに見える車庫を隠すために、盛土して列植しました。
本当は、落雪の影響を受けないように屋根から3m以上離したいところ。
しかし、庭に奥行きが無く、雪寄場のスペースも取らなければならない。
落雪の直撃を受けないギリギリの所に植えて、雪囲いで対処することにしました。

雪との共生 (9)

ツツジのほとんどは、枝張りのある立派な木。
しかし、枝張りがあるほど、囲い作業も大変になります。
ということで、図のように樹形をスマートに変えることで、囲いの繩巻が容易にできるようにしました。

雪との共生 (10)

雪囲いをした時のイメージと雪の動き。

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側面から。

雪との共生 (8)

今回の移植では、ツツジはツツジ、サツキはサツキ、ツバキはツバキ、オンコはオンコと、同じ樹種を数本づつ組み合わせ、群落状に寄せ植えしています。
樹形がスマートになるということはスペースを取らないということですが、同時に、同じ樹種を寄せ植えすると、樹木同士がケンカをせずに景色にもまとまりができ、多くの樹木を整理することができます。

雪との共生 (15)
雪との共生 (12)

そして、剪定した枝は、盛土の後ろ側につくった土留めの柵や、土中に空気を呼び込むための仕掛けに利用。
これまで育てた愛着のある木を処分せずに活かし、人や雪が入れるスペースを作りつつ雪囲いも容易にし、庭の景観も良くしながら枝も捨てずに土中の改善に利用するという、一石五鳥の策です。

雪との共生 (2)

木が収まる所に収まると、けっこうなスペースができました。
でも家から見ると、今度は車庫の窓が気になる。
ということで、両端にモミジを植えて枝を伸ばし、ツツジの上空にトンネルをつくることにします。

雪との共生 (4)

庭には、既存のサルスベリやトウカエデがありますが、今回はそこに、ヤマモミジを5本追加。
下枝の無い落葉樹は囲いも要らず、たまった雪の上に枝を張らせるので、雪寄場のスペースもそのまま確保できます。
常緑低木の多い庭なので、これで、庭に動きと木蔭をつくることができるでしょう。
今後は、木同士が空間を分け合いつつ枝を伸ばしていけるよう、手入れで導いていきます。
※参考 空間調整の工夫(落葉高木のスペース配分)

雪との共生 (5)

一段落ついた後に降った初雪。
雪囲いは、もう少し景色を楽しんでからにしましょう。

目に黄葉

月曜日のこと。
枝で目を突いて眼科に行きました。
目薬をもらって外に出ると、どこからかラーメンの匂いが。

目は弱ってますが、鼻とお腹は利きます。
つられて店を覗くと、まだ11時なのにけっこうな人。
この時間に食べるのは初めてですが、せっかくなのでいただきました。

すずかけ

帰りは、市立図書館で目の保養。
秋晴れの下、プラタナスの葉がカサカサと、とても気持ちがいい。

そこで一句。
目に黄葉 街は鈴掛け 初ラーメン

初雪前の、喉かな一日でした。

すずかけ2

添付は、ちょっと前に地元紙に載った秋の風景。
ラーメンの前に、この記事につられたのでした。
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プロフィール

紅の葉

Author:紅の葉
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秋田の田舎植木屋です。
五感で楽しめる暮らしの庭が好きです。
創った庭から民謡や童謡が聞こえてきそうな、土地の風土と共にある庭を目指しています。

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