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杜の木漏れ日(福岡造園blog)

天堂苑樹

お寺の庭にサツキが咲いてきました。春に、密生していた寄せ植えを移植、石組周りに分散させていたものです。庭を直させてもらう時、大切にしているのがその庭の意味を知ること。こちらの考えだけで直さず、持ち主の思いや作り手の意図を尊重するということですが、このサツキの移植先を提案した際にも、石組の本意や理想とする雰囲気を壊してはならないと感じて、作庭当初のコンセプトを伺っていました。その時に見せていただいた...

だるまさん

敷地の片隅にあった鳥海石。なんだか、だるまさんのようにも見えます。せっかくなので、庭の方に来てもらいました。正面には大きなだるまさんがあり、こうして見ると、親子が対面しているよう。だるまさんといえば「にらめっこ」を思い出しますが、にらめっこというよりは、だるまさんが弟子に教えを説いているようでもあり、自分自身と向き合っているようにも見えます。このお寺の庭では、鐘楼の大鐘と土鐘も対面しますが、だるま...

鐘型水琴窟

お寺の庭づくりもいよいよ佳境。現場には丸い型枠が立ちました。数日後、殻から出てきたのは卵、ならぬ、型枠から現れたのは、土を突き固めてつくった釣鐘です。土の釣鐘の向かいには鐘楼があり、大きな梵鐘があります。境内にも至る所に小さな鐘がありますが、この庭の中にも置いてみました。鐘を吊るす部分を「竜頭」というそうですが、この鐘の竜頭は、竜ならぬ、馬の蹄鉄。その竜頭部分に水を注ぐと、小砂利の質感が浮き出て色...

石橋

お寺にある六地蔵さん。江戸時代に、地域の女性たちによって建立されたそうです。そんな話を伺うと、おばあさんが手を合わせている姿が目に浮かびますが、この改庭の機会に、お年寄りが歩きやすい道にしてあげたいと思います。古い竹垣と飛石を撤去すると、左右に切り株が出てきました。以前は、大きな杉の木の間を通って、このお堂にお参りしたのでしょう。樹蔭に包まれていた風情に思いを馳せつつも、開放的な空間になった今、現...

苦労を込める

この間つくった石のベンチ。既存の縁石を少し解体し、その中に組み込んでいます。実は、この縁石を掘り起こすのに一苦労しました。地上部の厚みは2cmほどですが、地中に20~30cmほど埋まり、そうした石が組み合いつつ連なっているのです。まさに氷山の一角ですが、解体が難儀だということは、この石を据える時にはそれ以上に難儀をしているということで、丁寧な仕事をしている証拠。『苦労は(人に見せず)庭に込める』と...

石のベンチに植栽

土曜日は30℃越え。たまらず北へ逃げると、まだ雪の載る山の麓は32℃ありました。まだ5月なのに、8月並みの暑さ。そんな中で、植木を探しに。根回ししてある木の中から、木蔭のできる樹種を探します。そして、石のベンチ周りに植栽。今日も30℃越えでしたが、気温が高いからこそ早く植えてあげたい。石のベンチが緑に包まれ、ここからの景色も豊かになってきたようです。...

石のベンチ

一期工事を終え、二日ほど石材探しをしていました。材料が揃ったところで、現場を再開しています。今回は、このコーナーの改修。以前、「作らないという選択肢」という記事で、庭の成長に合わせて竹垣の作り替えをやめたという話を書きましたが、漫然と同じものをつくり続けるのではなく、状況の変化に対応する庭でありたい。こちらの竹垣も更新の時期を迎えたところですが、今回、対面する庭が改まりました。庭の仕切りであり結界...

枯池

お地蔵さんのコーナーが出来上がり、今度はさらにその裏側。コンクリート擁壁の前は雨後に水がたまりやすくなっていたことから、浸透力を高める改善をしていきます。掘ってみると、擁壁はL型になっており、底にコンクリートがあるために、雨水が浸透しにくくなっていたようです。雨水は、コンクリートになっていない部分に排水させるようにしますが、コンクリート周りの土は砕石転圧されているために硬く締まっており、その部分を...

お地蔵さんのいる風景

進行中のお寺の庭。敷地内にあった寄せ灯籠が、手水鉢と置灯籠に変身。裏側の園路がさらに楽しくなってきました。道を進んだ所にはお地蔵さん。このコーナーのイメージをご住職に伺うと、『お子さんがお地蔵さんを撫でている横で、おかあさんがやさしく微笑んでいる。そんな景色が目にに浮かびます。』それを連想しながら周辺の飛石を打っていると、不思議に心が優しくなっていくのを感じました。こんなことは、庭づくりをしていて...

楽しい園路

進行中の庭。メイン部分がほぼ完成し、裏側の園路づくりに入っています。石山から選んできた石。この石を使って、既存の碾臼を繋いでいきます。丸い碾臼と接続させるには、えぐれた石が必要。それを想定して石を選んできているので、割ったり切ったりの加工はせず、そのまま使います。整形の石を使うと、伝いにリズムが生まれます。ここは庭の裏側の狭い場所ですが、その軽快感を殺さずに、歩の先に展開する景色への期待が高まるよ...

微調整

施工中の庭の伝い。大きな根株が数か所にあるため、それを避けながら石や木を配し、その間を道にしています。歩行の際に木の枝に障らないように石を左右に振っていますが、水鉢からの導線が少し直線的。加えて、整地をしたら景石と飛石のラインも斜めに揃ってきました。現場ではそれほどの違和感を感じませんが、写真で見ると気になります。写真は正直。こうした気がかりはいつまでも残り、完成後の後悔に繋がります。作り手として...

露頭岩の山道

元号が『令和』に変わりました。今年最初の庭づくりは平成最後の庭づくりとなり、令和元年の初仕事。時代をまたぐ作庭になりましたが、改元となっても大型連休でも、植木屋として、今やるべきことをやるだけです。ということで、作庭中の庭のメイン部分が仕上がってきました。雨に洗われたおかげで、しっとりとした雰囲気。これから足元に緑が増えていけば、みずみずしさが増していくでしょう。この間探してきた石はこのような山道...

雨の日の仕事

3日連続の雨。普段は晴耕雨読ですが、作庭中は返上、現場の様子を見に出掛けています。雨の日に何を見るかというと、雨水の流れや水はけの具合。水は低い所や弱い所に向かいますが、それは植物の健康や庭の強度に直結するので、とても大切な作業です。案の定、仮置きした根鉢の周りに水がたまっていましたが、これは、盛土された庭の低い所に水が集まってきているということで、数日前に縁石を数個外していたこともあって、舗装面...

石組と植栽と石探しと

サツキを寄せて、モミジを動かした状態。更地に近い状態になると、具体的な距離感がつかめてきますが、緑のボリュームを眺める庭から、歩きながら楽しむ庭に変えていきます。既存の鳥海石とモミジに合わせ、同種の石や木を補充して空間をつくっていきます。既存庭にはシャクナゲもあることから、敷地内から数本移植して、樹種に繋がりを持たせていきます。シャクナゲとツツジの交配種である『春一番』という木も移植、既存のシャク...

サツキの移植

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モミジの移植

庭の改修にあたって、既存のモミジを移植。同じ場所で向きを変えるだけなので根巻きはしませんが、できるだけ根を切らないように気を付けて掘ります。掘り下げると、玉石交じりの硬い粘土層に当たりました。昔は通路だったとのことで、その下地として転圧されたものでしょう。グライ化はしておらず水も湧いてきませんが、土が硬いと根が張っていけません。根張りをよくするために底土を耕運、既存土にバーク堆肥と木炭を漉き込んで...

着工

大安吉日の今日、庭づくりに着工。「着工」という言葉には『着』という字が入りますが、この日に合わせて、新しい仕事着をおろしました。『笑庭来福』と刻まれたこの仕事着。そんな庭になるよう、頑張りましょう。...

嫁入り支度

雪囲いの解体も一段落。畑で育てている木が大きくなってきたので、暇々に移し替えています。嫁に出せる木には根巻きをし、もう少し花嫁修業が必要な木には根回しを。『藁にまみれてよぉ、育てた栗毛♪』という歌がありますが、植木屋は、土にまみれて木を育てています。落葉樹の移植は芽出し前が勝負。晴れの日を思いつつ、大汗かいてます。...

道の追加

先日完成した庭の追加工事。庭奥のスペースを利用して、今度は最短距離で上下を繋ぐ実用的な階段を作りました。けっこうな広さがあるので、こちらの道は、荷物を持って往来することもできます。庭の道とも連絡させたので、さらに使いやすくなったようです。庭の道とは3ヶ所で繋がるようにしました。庭の道はそれぞれ分岐するため、上から下に行くのに、15通りぐらいの行き方ができます。その時の気分や目的で道を選ぶのも楽しいで...

土を留めて水を止めない

土を留めて、水を止めない。これが、今行っている作業です。石段や石積みで土を留めていますが、石で土を留めれば、表面や地中の水もそこでブロックされます。ブロックされればそこに水が溜まり、大きな力となって、軟らかい所を探して壊していく。そうならないように、石の下地や裏込めに軽石を使って、石の隙間から水が染み出していけるようにしています。土留めには枕木も使っていますが、これも同様。軽石が水を通してくれるこ...