イチョウの自然樹形再生
民家のイチョウ剪定。 樹高7mほどなので、一般的な街路樹と同程度です。庭の中にある木なので、隣地への越境や周囲の木との調整もしています。 以前は強剪定されていた木ですが、数年の放任期間を経て、隔年で手を入れてきました。自然形に戻ってきたところで、今後のことについてご家族に相談、あまり大きくならないようにとのことで、樹高を抑えつつ横枝を張らせていこうということになりました。 今回はそれから3回目の手入れ...
6年目の梅並木(樹高調整完了)
現場では今、冬季剪定を始めています。手を入れてから6年目を迎える梅並木。もともとは8mほどあった並木ですが、徐々に樹高を下げて、昨年は半分程度まで下がりました。 ⇒ ということで、剪定開始。今年はどんなふうに手を入れるかを考えながら、まずは1本仕上げます。今年は、昨年の樹高からさらに下げて、3m程度にすることにしました。このぐらいにしておくと、剪定や実採りの際に、木に登らなくとも、8尺(2.4m)の脚...
ドウダンツツジの透かし5年目
刈り込みだったドウダンツツジを透かして5年目。高さは三倍になりましたが、整形的でコンパクトだった玉物が、やわらかな株立ちに変わってきました。変わってきたというよりも、苗木を植えて刈り込まずにおけばこのような姿になるので、元の姿に戻しているということになります。真ん中程の高さの所で幹が曲がっているのは、この曲がりの部分が玉物だった頃の高さで、切らずにおけば幹は曲がらずにすらっと伸びていきます。すらっ...
ムラサキシキブの手入れ
背後の目隠しつくった、ムラサキシキブの丘。2m未満の木を50株ほど植えました。植栽から5年経ち、成長も良好。高さも3mほどになり、森の様相を呈してきました。人の背丈より高くなったところで、下枝を払い、森の中に入れるようにしていきます。剪定後。新緑の頃には、ちょうどよい目隠しになるでしょう。50本もあると、さすがに枝もたくさん出ます。でもこれを捨てるのはもったいない。ということで、3年前に作った柵を...
大きくのびやかでやさしく2~カエデの透かし
今回はカエデの手入れ。前回のヤマボウシと同じく樹冠を整えるのをやめ、樹木に伸びたいように伸びてもらうための手伝いをしていきます。下から見上げたところです。赤枠のラインがこれまでの剪定位置ですが、これからは枠にはめずに、枠からはみ出させていきます。剪定後。不自然に左右に曲がる枝や枝の付け根にかたまる小枝、切り残して枯れた枝などを外し、これまで切っていた徒長枝を残して伸ばしていきます。全体。かなりのび...
大きくのびやかでやさしく1~ヤマボウシの透かし
建物際にあるヤマボウシの列植の手入れ。これまでは、左端の小さな木に合わせて芯を止め、高さを揃えていたようです(赤線)。個々の枝張りも、左右均等になるように樹冠を整えていたようですが、意図的に整えようとすると樹木が反発し、逆に樹形が乱れてしまうので、枝先を詰めずに、樹木の意志を尊重する方法で手を入れていきます。緑線は、数年後の樹形と、全体の森冠のイメージ。『森』という字のごとく、樹木が3本寄れば、全...
雑木の庭 10年目の手入れ
作庭から10年目を迎える庭の手入れ。これまでは点検で寄った時などに、枯枝や越境する枝を外すぐらいですんでいました。しかし10年も経つと、木々の個性も顕著になります。こちらの庭は里山の雑木を植えた庭ですが、里山で最も大きくなるのはどんぐりの木。ここにはコナラとミズナラが1本ずつありますが、やはり他の木に先駆けて成長しています。それはそれで樹木の特徴であり、高木が林冠を形成していくのが自然の理。里山の木々...
ブナとモミジの樹高下げ
除排雪作業も一段落、現場は落葉樹の冬季剪定に入りました。今回は、ブナの木の樹高下げ。8mほどのブナを、1.5mほど下げます。ほとんど切っていないように見えますが、直径5㎝ほどの枝を3~4mの長さで4,5本間引いています。この角度から見ると、枝が透けているのがわかるでしょうか。側面から。電線を交わしつつ、隣地側に枝が張らないように、庭側の枝は伸ばして木蔭を作れるように。こうして見ると左右対称ではありませ...
譲り合って森になる(ソメイヨシノの樹高下げ)
施設の一角にある、ソメイヨシノとナナカマドの木立ち。植栽後、20年以上は経過していると思われますが、おそらく植えた時は同程度の大きさだったことでしょう。ナナカマドは2本ありますが、今は、成長の早いソメイヨシノに圧されて、上方や後方の空間を奪われてしまいました。行き場の無いナナカマドは外側に枝を伸ばすしかなく、幹も随分と傾いてきたようです。この敷地面積と、枝張りが10m以上にもなるソメイヨシノの特徴を考...