雨降ってイメージ固まる
雨の日の下見。昨秋に改築となった建物周囲の造園を春から設計中ですが、セットバックで生まれた軒下の空間利用として、敷地内にある飛石で園路をつくるという基本構想はできていました。そしていざ本設計という段になり、具体的なイメージがなかなか降りて来ないという。NHK朝ドラ「エール」の主人公が曲が降りて来ないと頭を抱えるシーンが時々出てきますが、創作をするという点では庭も同じで、何かが降りて来てくれるための...
凍み割れのしないアプローチ
昨日とは打って変わり、今日は吹雪。寒波到来で暴風雪警報が出るなど、本当に寒い一日でした。そんな中で訪れたこの庭は、寒い中でも目に暖かい。その秘密は、レンガや敷石、砂利、石積みなどに、暖色系の素材を多用していること。それに加えて、この時期は芝生の色も同化するので、雪が降り積もる前の寒い季節に暖かさを醸し出してくれています。庭はデザインも大事ですが、素材の色が人に与える印象も大切ですね。今日は外気温が...
植栽時の土壌改良と通気改善
社屋の植栽スペースにヤブツバキを植えました。板塀に緑の葉が映えて、とてもいい感じです。足元に多少の縁石を付けてありますが、これは深さ60~100㎝の土中から出たもの。ツバキの根は30㎝ほどなので、その3倍の土を掘り返したということです。植栽の依頼をいただいた時は、お好みの樹種を聞くとともに、土の状態も伺います。そのうえで、選ばれた木が現場の土壌条件で健全に育てるかどうかを調べます。今回は、黒土の下...
隠と蔭の使い方~植栽の工夫がもたらす緑の効果
窓を開けると飛び込んでくる緑の景色。5月も半ばを過ぎ,自邸の庭も、日ごと、葉色や木蔭が濃くなってきました。暮らしの中で木々の変化を体感できるのも、身近に木があるからこその贅沢。これも、庭に樹木を植えることの特権ですね。この庭の植栽は、石組同様に「安定感」を意識していますが、この安定感が生み出されている秘訣は、木々の群落がこんもりとした林冠を形成していることにあります。こちらは、山並みの前にあるケヤキ...