杜の木漏れ日

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木立をめぐる庭

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先月に着工していた庭、このほど無事にお引き渡しとなりました。
自然樹形の落葉樹を植えて、木立を散策しながらお手持ちの草花を楽しむ庭です。

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こちらは造成時ですが、植栽の工夫によって、穏やかに周囲を目隠しできるように考えました。

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植栽のイメージ図です。
中高木を群落状に寄せ植えし、緑の重なりで、自然に庭奥を目立たなくしていきます。
群落は、一つ一つがこんもりとした形となり、木々の成長とともに、全体で大きな森を形成していくようなイメージ。
一つの群落は、大きくなる木を中心に、大きな木の下で守られながら育つ中低木を混植、群落の木々は、一軒の家で暮らす家族に例えることができるでしょうか。

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この庭には5つの植栽群落をつくりましたが、群落という家が集まれば村になる。
樹木の家族が集まった村のような、一軒の家から巣立った子どもたちがそれぞれに家庭を持ち、離れていても家族は繋がっている。
そんなイメージで木を植えていきました。

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そして、そんな群落を繋ぐのが、庭の道。
庭には、コナラやアオダモ、ツリバナやクロモジ、ナツハゼなど、里山に自生する木々を植えていますが、山の木を植えたら、そこは山。
山の中の道なので、ふかふかの、バークチップ敷きの園路としました。

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庭の表面排水を、奥へと誘導する枯れ流れ。
護岸には、造成時に出てきた土中の小石を利用しています。

川があれば橋がある。
橋を渡れば景色も変わり、山を抜けて草原に出る。
ここは砂利敷きだった所ですが、砂利の周りに群落をつくったら、残った所が道になりました。
この道が、里山から芝庭へと誘ないます。

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山道を登れば尾根になり、そこにはベンチがあります。
このベンチは木の幹。
以前、こちらの庭にあった柿の木をここに活かしました。

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ベンチから見た景色。
木立越しに見える白い家が、とても印象的です。

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流れがあれば水源がある。
水源は古材の碾き臼を利用、湧水にしてみました。
静かにこんこんと湧く泉ですが、水量を強めれば噴水にもなります。
暑い夏に、涼を呼び込むための小さな演出。

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水面が静まれば、水鏡。
覗き込めば、コナラの枝葉が映り込んでいます。
風にそよぐ枝葉が水の中でもそよげば涼しさも倍増。
浅い水面ですが、これからは小鳥もやってくるでしょう。

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テラスの夕涼み。
リビングに面したテラスには、建物外壁に合わせてレンガを敷きました。
レンガは元々が土。
水も浸透するし、夏場も、コンクリートや石ほど熱くなりません。

イスやテーブルを置けば、ここも一つの部屋になる。
庭を眺めながら、戸外室でいただくお茶は格別の趣。
ご家族やお友達と、ゆったりと過ごしていただければと思います。

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全景。
土の部分がたくさんありますが、この庭は、ご家族が花を楽しまれる庭。
庭は、庭師が完成させるのではなく、ご家族が楽しみながらつくりあげていくものだと思っています。
今回も、そんなことのお手伝いができて、とても幸せでした。

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最後は、コナラに付いたカブトムシ。
近くで遊んでいたカブトムシに、ちょっとモデルになってもらいました。
今回の庭づくりでは、庭奥に落ち葉や草を置くコーナーも設置。
もしかしたら将来、庭で生まれたカブトムシたちが、この木に遊びにきてくれるかもしれません。
そんな楽しみも抱きながら、永く庭を楽しんでいただければと思います。

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