杜の木漏れ日

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雪と共生する植栽の工夫

あっという間に11月も半ば。
現場では今、既存庭の改修を行っています。

雪との共生 (6)

もうすぐ冬が来ます。
樹木の多い庭ですが、冬の雪寄場を確保するために、庭に空間を作ります。

雪との共生 (7)

平面図です。
三方に建物があるため、そこからの落雪が通路にたまります。
その雪の寄場を庭に作りつつ、既存樹を再配置、広がりのある空間に変えていきます。

雪との共生 (8)

ということで、移植完了。
ツツジが多い庭ですが、地下水位が高いことと、向かいに見える車庫を隠すために、盛土して列植しました。
本当は、落雪の影響を受けないように屋根から3m以上離したいところ。
しかし、庭に奥行きが無く、雪寄場のスペースも取らなければならない。
落雪の直撃を受けないギリギリの所に植えて、雪囲いで対処することにしました。

雪との共生 (9)

ツツジのほとんどは、枝張りのある立派な木。
しかし、枝張りがあるほど、囲い作業も大変になります。
ということで、図のように樹形をスマートに変えることで、囲いの繩巻が容易にできるようにしました。

雪との共生 (10)

雪囲いをした時のイメージと雪の動き。

雪との共生 (1)

側面から。

雪との共生 (8)

今回の移植では、ツツジはツツジ、サツキはサツキ、ツバキはツバキ、オンコはオンコと、同じ樹種を数本づつ組み合わせ、群落状に寄せ植えしています。
樹形がスマートになるということはスペースを取らないということですが、同時に、同じ樹種を寄せ植えすると、樹木同士がケンカをせずに景色にもまとまりができ、多くの樹木を整理することができます。

雪との共生 (15)
雪との共生 (12)

そして、剪定した枝は、盛土の後ろ側につくった土留めの柵や、土中に空気を呼び込むための仕掛けに利用。
これまで育てた愛着のある木を処分せずに活かし、人や雪が入れるスペースを作りつつ雪囲いも容易にし、庭の景観も良くしながら枝も捨てずに土中の改善に利用するという、一石五鳥の策です。

雪との共生 (2)

木が収まる所に収まると、けっこうなスペースができました。
でも家から見ると、今度は車庫の窓が気になる。
ということで、両端にモミジを植えて枝を伸ばし、ツツジの上空にトンネルをつくることにします。

雪との共生 (4)

庭には、既存のサルスベリやトウカエデがありますが、今回はそこに、ヤマモミジを5本追加。
下枝の無い落葉樹は囲いも要らず、たまった雪の上に枝を張らせるので、雪寄場のスペースもそのまま確保できます。
常緑低木の多い庭なので、これで、庭に動きと木蔭をつくることができるでしょう。
今後は、木同士が空間を分け合いつつ枝を伸ばしていけるよう、手入れで導いていきます。
※参考 空間調整の工夫(落葉高木のスペース配分)

雪との共生 (5)

一段落ついた後に降った初雪。
雪囲いは、もう少し景色を楽しんでからにしましょう。

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