杜の木漏れ日

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雪と共生する庭2

前回の「雪と共生する庭1」では、屋根下に樹木のある庭に雪降ろしをした例を紹介しました。
できれば屋根下には植えない方がいいのですが、奥行きの無い庭などでは致し方ない時もあります。
今回は、植栽配置やアプローチの取り方を工夫することで、雪を回避する方法を考えてみたいと思います。

雪00

作庭10年目の緑陰の庭です。

雪0

こちらは作庭当時の写真ですが、大屋根からの落雪を避けるため、アプローチを大きく迂回させています。

雪01

冬はこのように、屋根下に大きな雪だまりができます。
この雪が2m、3mと高くなり、前方にも広がっていくので、この雪を避けるのは必然。
手前は来客用の駐車場ですが、冬はこの部分が雪のストックスペースになります。

雪がどのように落ちるかは、屋根の高さや勾配、面積や形状によりさまざま。
新築住宅に庭をつくる時などは一冬置いてそうした状態を見ておくことが大切で、そういった時間が無い場合は、庭を設計する側が予測をして、構成を考えます。

雪2
雪3
雪4

こちらは、一冬置いてからご依頼を受けたお宅。
雪の状態をお聞きしてから設計に取り掛かり、こちらもやはり、雪だまりを避けるようにアプローチを迂回させています。
また、落葉樹を多植していることから、冬は縄で枝を枝折り、木々の間にも雪を寄せられるようにしました

雪4-1

またこの庭には雨水排水として枯れ流れを設けていますが、この流れは、屋根下の落雪や木々の周りに寄せられた雪が融けた時の排水路にもなります。

雪5
雪6

屋根の雪は、つくりによっては角部分から落ちる量が少ないため、その部分には下枝の無い高木を植えたりすることもあります。

雪7

落葉樹中心の庭。
雪の落ちる屋根の中央部は下草のみとして、角部分に高木を植えています。

雪8

こちらは、奥行きが2mも無く、屋根下部分はほぼ落雪で埋まってしまいます。
もちろん樹木は植えられないので、石積み壁泉を設けて景色とし、屋根周りから石積みに枝が掛かるように木を植えています。

雪7 (2)

こちらは、砂利の小道部分に雪が落ちます。
それを避けて、雪の落ちない軒下と、小道の外側に木を植えています。

雪8 (2)

落雪が少なくても、除雪の雪の置き所となる場合などは、雪の影響を受けない芝生や花壇にする場合もあります。

雪9

また、全面に大屋根から雪が落ちる所などは植栽をあきらめて、草花を楽む庭にすることもあります。
目隠しの板塀にも花篭を取り付けられるため、樹木の枝に付いた花を見るように、立体的に楽しめるようにしています。


家が先にある時は家に合わせ、家と庭を考える時は、庭に合わせて屋根を考える。
いづれにしても、あまり管理費が掛からないような、将来的に樹木が良くなれるような構成や植栽配置を考えてあげたいものです。

ということで、雪と共生する庭の工夫についてご紹介しました。

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