街路樹サミットin大阪に参加して 下

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今朝の地元紙に、「街路樹サミットin大阪に参加して 下」が掲載されました。
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◇まず声を届けよう
街路樹のために何かをしたいけど、アプローチの仕方がわからない。そんな声を拾うための門戸を、行政は開いています。市県には「市長(県知事)への手紙」などの意見箱があり、能代市のように、トップと直接会談できる制度もあります。また、新聞投稿という方法もあり、能代の街路樹は、本紙「読者の広場」に掲載された「街路樹の無残な姿なぜ?」という意見が市議会で取り上げられ、そこからメディアの問題提起や(本紙記事「問われる街路樹の管理」)、若手造園人による行政・議会向けの勉強会に繋がるなど、一気に改善へと向かいました。変わる時には一気に変わるので、そのための契機を作るのが、「声を届けること」です。

◇街路樹のためにできるボランティア
改善の声を届けても、行政に専門知識が無い場合は、検証や調査に時間が掛かります。その時間を短縮できるのがボランティアで、公共の樹木を借りて提案を実証し、それを見てもらうという方法もあります。職人の伝え方は「やって、見せる」こと。その上で理論を説明し、理解を深めてもらうというやり方です。
ボランティアには知識の提供もあって、たとえば行政に、「先進地で学んで来て下さい」とか「市民に街路樹の役割を知らせて下さい」とお願いしても、すぐにはできません。であれば自分が先進地を探して視察に出かけ、行政・市民に報告展や勉強会を開いたり、視察の成果を新聞で紹介したりすれば、二つのことがいっぺんにできます。そして、このような地元への還元が外に波及し、それが思わぬ形で戻ってくる時もあります。視察で出掛けた街の市議団が逆に能代を見に来たり、この街路樹サミットに私が呼ばれていることも、そんなことの一つでしょうか。

◇活用できる制度
私は視察で「早期対処」の有効性を学びましたが、子どもの通う学校の通学路に街路樹の枝が伸びたり強風時には枯枝が散乱したりするため、送迎のついでに点検を行い、異常や支障を見つけた時に通報、許可のいただけることにはすぐ対処しています。市内を移動中に、民家に障る街路樹の枝や腐って倒壊寸前の支柱が目に入った時なども同様で、すぐに報告すると行政の対応も早く、事故を未然に防ぐことにも繋がります。
落ち葉掃除も然り、このような、公共地の美化活動や情報提供には一般の方々も協力することができ、自治体ではこうしたボランティアの場も提供しています。能代で活用できるものには、市の「クリーンパートナー」や県(山本地域振興局)の「あきた白神アダプト・プログラム」等があり、私も両者を活用して、上記の活動をしています。

下 ➀

講演では、富山県南砺市の『街路樹感謝祭』(落ち葉掃除)を紹介しましたが、これは、市の造園団体が企画したものに、行政や社会奉仕団体、市民などが市内各地で参画、現在は全県一斉開催するまでに成長したそうです。そして、この街路樹感謝祭に影響を与えたのが、『木々の恩恵に感謝して』を合言葉に行う、能代市の官庁街落ち葉掃除です。能代でも、クリーンパートナー等に参加する市民が増え、南砺市のように、沿道の方々をサポートできれば素敵です。

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(能代市の官庁街落ち葉掃除と富山県で開催される街路樹感謝祭 サミット講演資料から)

◇終わりに
講演の最後では、旧能代市広報にある、『緑をつくり、育て、守る運動の第一歩』という、西村節朗元市長の言葉を紹介しました。この40年後にできた緑の基本計画の理念が、『緑の価値に気付き、守り、活かす』。これは偶然ではなく、私たちは、「百年の緑の大計」の歩みの途中にいるということです。この思いが途切れた時に起こったのが、10年前の街路樹のブツ切り。だからこそ、運動の原点を思い出すために「気付き」が入り、二度と忘れないようにするために「活かす」が付け加えられたのでしょう。
サミットの終了間際、会場から、パネル討議で同席した神戸市の中学2年生、三浦夕昇君に対して、「神戸市長になったら何をしたい?」という声が上がりました。三浦君は、神戸の通りを街路樹の名前で覚え、庭で90種類もの樹木を育てているという植物大好き少年。そんな神戸の緑もあまり良くないようで、「神戸を森の街にしたい!」と答えていました。前述の西村元市長の一文にも、「公園の中に街があるような緑陰都市」の理想が記されていますが、私が提唱しているのも、公の緑も個人の庭も大きな杜の一部という、『公私混合の杜』。時を超え、土地を超え、世代を超えて思いが繋がったことを感じて、とても嬉しくなりました。

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(基調講演後のパネル討議 埼玉県の押田大助さんから写真をお借りしました)

追記
懇親会で白神山地や風の松原の話をすると、目をキラキラさせていた三浦夕昇君。そんな夕昇君からお手紙が届き、「能代の街路樹は幸せです。僕もブツ切りの神戸を何とかしたい。市長さんに手紙を書きます。」と綴っていました。いつか夕昇君の純真な願いが叶うよう、能代の空から祈ります。

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※このレポートは、私の講演を中心に、地元向けに書いた街路樹サミットの一部です。
その他、こちらの方に、「街路樹サミットin大阪」で印象に残った3つのキーワードとして少し書いています。
『in大阪」については、参加された多くの方々がブログやFBで紹介されていますので、どうぞ検索されてみてください。

最後に、主催された実行委員会の皆様のご尽力に、あらためて感謝を申し上げます。
こうしたサミットを通して、全国で行動される方が増え、わが国の緑が良くなることを心から願います。

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