杜の木漏れ日

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街路樹の試験剪定が始まりました。

一昨日から、能代造園技術研究会の街路樹試験剪定が始まりました。
各会員が、これまで強剪定されてきたヤナギやプラタナス、イチョウなどを再生させるため、各自が思う理想的な仕様で手を入れていきます。

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今日の私の研究課題はヤナギ。
路線別に担当区間を分けたのですが、私の担当は、ちょうど市役所前になりました。

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このヤナギは、昨年までこんな姿をしていました。
なぜこんな形にされていたのかというと、ここは、夏に七夕の山車が通るのだそうで、その運行の支障にならないようにこんな風に切り詰められていたとのこと。
今回の試験剪定は、そんな事情を踏まえて、そんな中でも、この街路にヤナギをヤナギらしく存在させていくためにはどうしたらいいか、この街路の条件に合った樹形を探りながら木を再生させるという研究です。

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まずは枯枝と切り残し枝を外していきます。
手入れの基本は枯枝外し。
幹や枝の線を美しく見せ、樹体に腐りを入らせないようにするためにも、これは絶対に必要な作業です。
毎年やっていればなんてことの無い作業ですが、一度にこれまで残した枯枝を全て外すとなると、ものすごい労力です。
こんなことは、普通の植木屋さんなら、言われなくても「やって当たり前」のことですが、予算の問題や発注側の知識不足などで、公共工事では案外と見過ごされているのではないでしょうか。
これからは、こんな地道な作業も、剪定の仕様に明記していただけるように提言していきます。

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徒長を出さないように、出来るだけ「野透かし」に近い形で枝を抜いていこうと思いつつ、木に登ると、そんなにうまいことはいかないというのが実情です。
強剪定されてきた木を一度の剪定で元に戻すのは無理なので、段階的に手を入れていくことを考えながらも、ある程度の樹冠も形作らなければならない。
全てを「野透かし」でやっていくのは本当に難しい。
またしても、自分の未熟さを痛感です。

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木は、自分が生きるのに必要な量の枝を出します。
あの丸坊主の状態から、ようやくここまで枝を伸ばしたのです。
剪定の極意は「手を入れたのかどうかわからないほど自然」な状態といわれますが、これは、切られる木の側にとっては「切られたかどうかわからない。」状態であるということで、木が切られる前と同様の生命活動を支障なく行なえるということでもあります。
いくら、木が眠っている冬季に剪定したからといって、切り過ぎると、木が目覚めた時に異変を起こします(枝枯れや幹のひび割れを起こしたりということも異変ですが、不定芽や徒長枝がたくさん出るということも、木にとっては異変です)。
そんなことを考えて、今回は、少し枝数を多めに残すように意識しながら手を入れていきました。

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ということで、ひとまず完成です。
車道側の枝は6mほどありましたが、七夕運行の支障となる横枝を元から外して、4mぐらいに狭めました。
今はまだ徒長枝ばかりですが、夏ぐらいにには、枝も枝垂れてくるでしょう。
細枝がなびくぐらいなら、山車に当たってもさほど影響は無いと思いますが。


昨日は臨時議会が開会され、議員さんや市長さんも直々に見学に来られました。
場所が場所だけに、なんとも気合が入ります。
明日はイチョウのレポート、の予定です。

Comments 8

紅の葉  

どっくさんへ

こんにちは。
長野の雪はいかがでしょうか。
遅ればせながら、本年もよろしくお願いいたします。

落葉樹の剪定は本当に難しいですね。
ヤナギもイチョウもプラタナスも、夏に爽やかな木陰が出来るように、そよ風に枝先がそよぐように、そんなことを夢見て、優しく手を入れてあげたいと思います。

2009/02/20 (Fri) 18:43 | EDIT | REPLY |   

どっく  

NoTitle

ご無沙汰してます。
こちらも先日柳の剪定をしました。
柳は難しいと思っています。
切られたかどうかわからない、剪定の極意ですね。
とても自然な剪定に仕上がっていると思いました。

2009/02/20 (Fri) 04:58 | EDIT | REPLY |   

紅の葉  

ソラ色さんへ

現場、見られちゃいましたか(笑)。

>お昼も過ぎていたのに…
福岡造園の時計は腹時計です。
仕事が楽しい時は、時計も遅れてしまうようです(笑)。
というわけで、夕方は4時半にお腹が空いてしまったので、ちょっと早く仕舞いました(笑)。

ソラ色さんからコメントいただいて、アメッコ市のことを思い出しました!
ちょっと風邪気味なので、今日はアメッコを食べて頑張ります(笑)。



2009/02/20 (Fri) 04:50 | EDIT | REPLY |   

紅の葉  

メグスリさんへ

3年計画で、柳を柳らしく再生できたらと思います。
七夕は能代の伝統文化なのですが、七夕のために木が切られるというのは、植木屋の側から見ると、とても悲しい話です。
街の緑もまた文化なのだということを市民に伝えるためにも、頑張ります!

2009/02/20 (Fri) 04:32 | EDIT | REPLY |   

紅の葉  

しんぼうさんへ

本当は月曜が初日のはずでしたが、猛吹雪だったので退散しました(笑)。
何と言っても、安全第一、ですね。

>夏には細い糸のように枝がしなだれて風にそよぐ光景
いいですねぇ。
ここは、市役所や警察署、裁判所が並ぶ官庁街ですが、夏はこの柳の下で風に吹かれながら、ビアガーデンと、いきますか(笑)。

久しぶりに木に登ったせいか、体中が筋肉痛ですが、今日もまた頑張ります!

2009/02/20 (Fri) 04:24 | EDIT | REPLY |   

ソラ色  

NoTitle

ちょうど偶然、
市役所前で剪定作業をされている現場を見ました!
車で通り過ぎる時に、
私『なんか街路樹やってるねぇ。○○○ちゃんのお父さんだったりしてw』
ダンナ『…今の、福岡造園でねぇ?ほら、書いてあった』
って(^^;

小雪の降る中、お疲れ様でした
お昼も過ぎていたのに…
ダンナは、『おらほの会社だば、12時前から昼飯だ~!って騒ぐばってな』と感心しておりました
…感心するポイントがちょっと違う気がしますが(^^;

2009/02/20 (Fri) 01:28 | EDIT | REPLY |   

メグスリ  

NoTitle

1年でヤナギらしくとは大変でしょうが
剪定によってヤナギの持つ線のやわらかさが
戻りましたね。
足場が悪そうなのでお気をつけください。


2009/02/19 (Thu) 18:26 | EDIT | REPLY |   

しんぼう  

見るからに極寒の中、作業ご苦労様でした。冬に木に上っての作業は相当大変だったと想像します。
夏には細い糸のように枝がしなだれて風にそよぐ光景が思い浮かびます。もう誰にも「ヤナ木だねぇ」なんて言わせませんよ

2009/02/19 (Thu) 18:25 | EDIT | REPLY |   

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