根にやさしい道
2017年08月29日

傷んだ枕木園路の取り換えを行いました。
撤去された枕木の下には、左から右へと、無数の根が伸びています。
根はまさに、樹木にとって命の根幹。
根を切って道をつくるのではなく、樹木がこれまで通りの生命活動を行えるよう、根に合わせた道づくりをしていきます。

砕石敷きとなっていた底部。
路盤が硬いと、園路の強度は増しますが、締め固められた硬土には根が入り込めない。
根の生育と園路の強度、どちらの条件も満たすためにはどうするか。
ということで、土壌改良。
せっかくある砕石は透き取らずに残し、バールでほぐしてから、砕石中にバーク堆肥と炭を漉き込んでいきます。
これによって、伸びた根が地中に降りていけるような軟らかさと、土中を水や空気が通れる隙間を確保し、かつ、歩行に支障の無い路盤強度を保てるようにします。
樹木が今まで通りに生きられることに加えて、もっと良くなっていけるような環境整備を、この道づくりと同時に行っていきます。

土壌改良が終わったら、軽く転圧した上に、枕木(擬木)を敷設。
枕木は、所々を飛石状に空けて、根を右から左へと通します。

敷設完了。
枕木の隙間は数か所に設けていますが、中には、まだ根の通っていない所もあります。
これは、これから伸びてくるであろう根の通り道。
今伸びている根と、将来伸びていく根、どちらにもやさしい道になればと思います。
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