ケヤキの土中改善2

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2年前の秋に行った、施設内のケヤキの土中改善、その後の様子を見守っていたところ、今年も少し枝枯れが見られ、紅葉も他の木より早いなど、目に見えた回復を感じさせるほどには至っていないようです。
根詰まり対策として行った前回の処置は根回りの1/4程度、もう少し広げてみる必要があるのではないかと、今回は反対側に施してみることになりました。

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その前に、2年前に行った処置がどのような効果をもたらしているかの調査。
前回は、溝を掘って砕石層を破り、ほぐした根が地中に降りていけるよう土壌改良を施していましたが、その時、発根の手助けとして埋め込んだ酸素管(コルゲート管)を引き抜いてみました。

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分厚い砕石層に伸長を阻まれ、地下40㎝までしか降りられなかった根が、1.5mほどある酸素管の最下部まで降りていっています。
この状況を見ると、根を地下の深層部に誘導するという当初の狙いは成功。
対処法のマニュアルがあるわけでもなく、自分なりに考えた理論の試行でしたが、成果が見られたのは嬉しいことでした。

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酸素管の中にはパーライトを詰め込み、地上からの水や空気を保てるようにしていましたが、内部に土が侵入し、管内にも根が入り込んでいたことから、今回はパーライトを入れずに埋め戻しました。

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土から生まれたものは土に還す。
今回は泥濾し用の緩衝材として、管周りに敷地内から集めたケヤキの枯枝を入れています。

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調査が終わったところで、今度は反対側の溝堀り。
縁石内にはもう1本のケヤキがありますが、そちらの根も伸びてきているため、今回は根切りも行って、これから発生する根が伸長できる空間をつくっていきます。
こちらもやはり硬い砕石層があるため、1.5m程度の長さの溝を深さ1m近く掘るのに1日がかり。

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溝堀りが終了すると、酸素管の設置。
こちらのほうは、コルゲート管にサンドマットを巻き、それを縦横に配置していますが、泥濾しや酸素供給の方法もその都度工夫して、いろんな工法を試しています。

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酸素管を設置した後は、混んだ根のほぐし方。
根をほぐすと土が下部に落ちていくので、そこに燻炭やバークたい肥等の土壌改良剤を混合、発根しやすい環境をつくっていきます。

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そして、水極めをしてそれらを馴染ませる。

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整地して完了。
景観的に、人工素材はあまり見せたくありませんが、管が出ていることで、落ち葉や土の侵入を防止でき、改善試行を行っていることの知らせにもなります。

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これでまた、経過観察となりますが、2回の作業を合わせても、根回り全体の半分程度.。
同じ植樹帯にあるもう1本のケヤキも状態は良くないことから、根本解決のためには、植樹帯を広げるなどの思い切った対策も必要。
そんな提案をして、今回の作業を終えました。

木の状態が良くなれないことには必ず原因がある。
今回の調査では、前回の対処の成果を確認できたことから、今後の解決策が見えてきた気がします。
なぜ悪くなり、どうすれば良くなれるのか。
今後も見守りを続ける中で、次の対処を考えていきたいと思います。