紅葉できない木たち(県立美術館のケヤキ)

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大学病院前のアメリカフウの街路樹。
積雪のあったこの日に、名残の紅葉を見ることができました。
同じ場所に植えられた同じ樹種でも、紅葉には個体差があります。
みんな違ってみんないい。ですね。

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その足で県立美術館前を通ると、ここのケヤキは一律に青々としています。
これは個体差ではなく、人為によるもの。
光合成が活発化する夏場に枝葉を少なくされているので、来季の芽吹きに必要な養分を作り終えていないのです。

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美術館前のケヤキは2列になっていますが、剪定の弱い前列の木はすでに葉を落としています。
多少の剪定なら少し遅れて紅葉しますが、限度を超えて切ると、紅葉できなくなります。
建物前のケヤキは、色付くことも無く寒気に当たり、さびしく枯れていくでしょう。

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この美術館のケヤキたちには今、電飾が巻かれています。
傷んだ木を飾り付けて楽しむ感覚は美しいか。
今、この木たちに必要なのは飾りか。
街の木は人のために植えられるものとはいえ、人間はここまで身勝手でもいいのか。
木の下に立つと、そんな思いが湧いてきます。

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向かいに見える古い美術館は杜の中にあります。
葉を落としていても、当たり前の時期に落葉できる木々の杜はあったかい。
このコンクリートの建物も、当たり前の木々に包れれば、もう少しあたたかみが出てくるのではないだろうか。
そのあたたかみは、人が木に掛ける情け。
きらびやかな電飾よりも、やさしい情けを掛けてあげたいものです。

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