百花春至為誰開
2019年05月05日

『百花春至為誰開(百花春至って誰の為に開く)』。
若い頃に、尊敬する禅師から教えていただいた言葉です。
作庭中の禅寺の庭に花々が咲き始めた今、この言葉の意味をかみしめています。
植物は、地でも上空でも、自分が生き残るために花を咲かせ、芽を吹かせますが、私たちはその命の色付きや成長に心を躍らせ、そこから生き甲斐や楽しみを得ています。
この楽しみに気付いたのはいつ頃だろうか。
もしかしたら、植木屋にならなければ気付けなかったことかもしれません。
あらためて、植木屋でなくとも木々の命の営みに目を留め、慈しむ心を持たれた人々の感性を素晴らしく思うとともに、今年もまた、この言葉を思い起こせる季節が廻り来たことに感謝します。
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