透かしは風格をつくる(ゴヨウマツの手入れ)

作庭現場をお休みさせていただいて、春に下見をしていたお宅の手入れに。
しばらく手の入っていなかった、大きなゴヨウマツを透かします。
高さにして、8mほどはあるでしょうか。

下から見たところ。
かなり枝が混み合ってきているため、内部に風や日が通るようにしていきます。

透かしの程度。
新芽が出てきていますが芽は止めず、やわらかな状態に仕上げていきます。

最上部を残した状態で、1日目が終了。

翌日も行い、一日半で完成しました。
最上部の新梢は2mほどあり、これを止めた所を樹冠としたために、樹高は6mほど。
隣接する黒松(左側)も同時に手を入れたところ、二本で一本の木のように見えてきました。
二つの枝張りで8mほどになるため、横幅の広い、風格ある姿に仕上がったようです。
透かすと幹や枝が見えてきますが、木は小さくなっているのに、存在感は高まります。
風通しを良くする剪定には、木の風格を増す効果があるということです。
立派な木に手を入れることができ、植木屋冥利に尽きます。