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庭づくり

鐘型水琴窟

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お寺の庭づくりもいよいよ佳境。
現場には丸い型枠が立ちました。

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数日後、殻から出てきたのは卵、ならぬ、型枠から現れたのは、土を突き固めてつくった釣鐘です。

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土の釣鐘の向かいには鐘楼があり、大きな梵鐘があります。
境内にも至る所に小さな鐘がありますが、この庭の中にも置いてみました。

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鐘を吊るす部分を「竜頭」というそうですが、この鐘の竜頭は、竜ならぬ、馬の蹄鉄。
その竜頭部分に水を注ぐと、小砂利の質感が浮き出て色が深まります。
そしてその水は内部にも滴り落ち、鐘の中で共鳴する。
音が鳴ってこその鐘ですが、この鐘を打つのは橦木(突き棒)ではなく水で、中が水琴窟の構造になっています。

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これは、春に畑で積んだ試作ですが、実はこの内部も水琴窟。
水琴窟は、蹲踞の地下につくられるのが一般的ですが、露地ではない所に蹲踞をつくる必要は無く、地上部でも音を楽しむことはできる。
今回作製した鐘型の水琴窟は、この試作からイメージを展開させたものです。

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焼酎甕を利用して、小鐘もつくってみました。
水琴窟の中にはたいてい甕が入っていますが、この小鐘を見ると、その構造がわかります。
もちろん、この鐘も水音を奏でます。

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大中小の鐘がそろい踏み。
大鐘が親だとすれば中鐘は子、小鐘は孫ということになるでしょうか。
お寺は先祖の繋りを大切にする所。
中鐘は「版築」という工法でつくられた土の積み重ねですが、ご先祖の時の積み重ねがあるから、私たちは今を生きている。
そんな思いも込めながらの作製でした。

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釣鐘の周りに配された飛石。
子どもたちが、鐘を囲んで音色を聴いている姿が目に浮かびます。

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二つの釣り鐘は、石のベンチの裏側にあります。
給水は、これもお寺ならではの水桶と柄杓。
ゆっくり座って、音色を楽しんでもらえれば。
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