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戯言

ウエブサイトの役割

この間の、うちで修業をした大類君の新聞記事には、弊社のウエブサイトを見たことが志望の契機となったことが記されていました。
たしか、彼が来たのは2007年、サイトを開設したのはその3,4年前だったと思いますが、30代後半ごろから自分の方向性を模索していて、それが確立されて庭の形に現れ始めた頃に、HPを立ち上げたという記憶があります。

当時、造園会社のサイトは秋田県でも少なくて、10社も無かったように思います。
私自身、パソコンに初めて触ったのは40歳の時でしたが、田舎ではインターネットそのものへの理解がまだ浅く、業界でも、それを営業ツールとして捉え、そこに経費を掛けようとする意識はあまりなかったようです。

その後、2008年にブログを開設しますが、、これは、自分でサイトの更新を行う技術が無かったことから、最新の情報を手軽に提供できる手段として活用し始めたという経緯があります。
庭は人間がつくるものなので、内容が固定されているHPではわからない、作庭者の生の人間性を知ってもらうことで、閲覧者の方々に親しみを感じていただきたいということもありました。

福岡造園のホームページは会社の営業広告としての役割があるものの、個人的には、あまり営業色を出したくないという矛盾する思いを持っていて、純粋に、「庭」そのものへの理解を世間一般に広めたいということや、真剣に庭を考える同志と出会いたいという願いも持っていたので、そういう意味では、うちがつくった庭や作庭観に共感を覚えた大類君も同志ですし、サイトを見て研修や見学を希望する学生さんや同業さんなども然り、同じ世界にいる人たちとの交流が生まれたということは嬉しいことでした。
また、仕事のサイトでありながら、街路樹等の公共造園の改善活動も掲載してきましたが、全国の自治体や関係方々からの相談などもいただきますので、ある意味、サイトの開設は、自社の営業を越えて、社会のお役に立てているという気もしています。

営業という意味では、サイトは、作風や考え方を明確に示せるので、閲覧される方々にとっても、ご自身が求める庭づくりについての選択肢になるでしょう。
実際、「サイトで紹介しているあの庭の雰囲気で」というご依頼が最も多く、こちらを理解信用いただいて依頼される仕事はスムースに事が進むため、一番有り難い仕事です。
反面、サイト以外の依頼では、「造園業者を知らないから工務店さんを介して依頼したけれど、できた庭はあまり好みではない。」となる時もあり、間に入った人が造園屋は皆同じだという感覚でうちの考えや作風を理解しようとされなかったり、単なる下請けの工事業者としてしか見ていない時などは、あまり良い結果にならないことがあります。
希望を叶えるためにも、、仕事を頼む相手のことを知るということは大切なことだと思っています。

実は先日、件の新聞記事を見たという方から、彼に庭の相談をしたいというお話が私の方にありました。
なんでも、以前頼んだベテランの植木屋さんがとても頑固で、こちらの希望を聞いてくれないので若い人にお願いしたいとのこと。
話の中で、記事に出ていた彼の考え方や作風がご自分の希望と合致するかどうかを尋ねると、自分の好みとは違うとのことだったので、本当に彼でよいのかどうかを確かめるためにも、記事の再読を勧めたということがありました。

こうした経験は十数年前にもあり、地元紙で私が手掛けた庭が紹介された時、その庭を見に行かれた読者の方が、「仕立て木も無いし、期待と違った。」という感想を施主さんに直接言われたということがありました。
庭は一面で大きく紹介されたため、写真も数枚載って、白神山地をイメージした自然な庭であることの大見出しも付き、設計意図や樹種の解説も詳細に記されていたので、きちんと読んでいただければわかるはずですが、ただ新聞に載った庭というだけで見に来られたようです。
メディアに出るということはそういうことでもありますが、説明をしているのに説明を読んでいただけないのは悲しいこと。
彼の所にはせめて、良い反響が届いていることを願います。

話を戻しますが、施主さんの希望に沿うように努力するのが植木屋の務めですが、その根底にあるのは信頼関係であり、お金以前に、それを築けるかどうかの選択を、植木屋の側もします。
どんな植木屋さんにも得意不得意があり、得意なことをお願いすると、良い結果が得られる。
それを見てもらうのがホームページなので、業界側も、選んでもらえるための情報提供をするということも、依頼者への親切になるのではないかと考えています。

最近は、地元でもサイトを開設する事業所が増え、ブログやフェイスブックを活用する植木屋さんも増えてきました。
30代の若手の人が多いようですが、若さだけでなく、彼らの考えや仕事の内容を見てあげてほしいと願っています。

ということで、弊社では現在、より見やすいサイトを目指して、リニューアルに向けた準備をしています。
今以上に、皆さまのお役に立てれば幸いです。

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写真は、おそらく大類君がネットで見たであろう、土地の素材を使った自然な雰囲気の庭。


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