社会人と語る会

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今日の北羽新聞に、17日に能代一中で開かれた「社会人と語る会」の記事が掲載されていました。
毎年恒例のこの行事には、その道で活躍する地域の職業人が講師として招かれるのだそうです。
今回は、警察官、弁護士、銀行員、美容師、庭師ということで、光栄にも、うちのヤングボーイにお声掛けいただき、講話と作庭実演をしてきたのでした。
印半纏に腹掛け、脚絆、手甲に地下足袋という、庭師の正装で参上したヤングボーイですが、さてどんな庭をつくったのでしょうか。

開会前の静けさ。
この会は、事前に配布された講師のプロフィールを元に、生徒が希望する講師を選べるというもので、講師別に5会場が用意されていました。
開会は1時半からですが、事前準備のため朝から会場に乗り込み、効率よく作業できるように会場設営。
なんだか料理教室、という感じもしますが、3分クッキングならぬ30分ガーデニングで庭を仕上げなければなりません。

会場前の廊下には、こんな演出が。
なんと、先日私が寄稿したばかりの新聞記事も張られていて、驚きました。
「自然と共在する庭師の仕事」
ありがたい言葉ですね。
自然を教材として庭をつくり、自然と共に存在していく庭師。
そんな庭師になれるよう、肝に銘じたいと思いました。

ということで、こんな庭ができました。
苔や石に水を打ち、石臼から水を湧かせると、会場内に拍手と歓声が沸き起こりました。
生徒たちの熱い視線を感じながら、この緊張感の中で時間内に仕上げたのは立派です。
と、ここで、講師から生徒たちに庭の解説です。
「小さな庭ですが、物語があります。
真ん中の石臼は、能代が誇る世界自然遺産、白神山地。
その周りの苔は白神のブナ林を表わし、白神山地に降った雨がブナ林に浸透、浄化された清水が沢になり米代川になるということを表現しています。
そして、米代川の周りの石張りは能代の街や人を、街や人を包む苔は能代の街路樹や公園、庭などの緑を表わし、外周の小砂利は日本海を表わしています。
何重もの輪の形で構成されたこの庭のテーマは、「水と緑の環境の街 『わ(和・輪・環)』のまち能代」。
この小さな庭の中に、能代市のスローガンを表現してみました。」
「なるほどぉ!!」という声に、この講師の先生の顔も少し緩んだようです^^。
ということで無事終了、安堵の中、現場へと戻るヤングボーイでした^^。
教えることで教えられることがたくさんあります。
生徒たちばかりではなく、この若い講師も、大変勉強になったことでしょう。
お世話になった能代一中の皆さん、快く現場を抜けさせてくれたお施主さま、本当にありがとうございました。
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この会の詳細は、能代一中のHP 「社会人と語る会」のコンテンツでも紹介されています。
http://www.shirakami.or.jp/~icchu1/katarukai/katarukai.html
庭師コースはこちら http://www.shirakami.or.jp/~icchu1/katarukai/sub5.html
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