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街の緑7 杜守Club

活動休止(のしろクリーンパートナー)

10年ほど前のこと、能代地区の街路樹剪定に参加した時、沿道住民が落ち葉に苦慮する姿を見て、せめて、自分の剪定区間だけでも落ち葉掃除をさせてほしいと市に申し出たことがあった。
その5年前から、二ツ井に住む身でありながら官庁街の落ち葉掃除に家族で参加し、落ち葉掃除のポスターを作ったり、この掃除に集まる数百人を市内各地に分散させて、困っている人たちを助けられないかと提案していた。
当時から、地元紙に『落ち葉はゴミではない』ことや街路樹の役割を伝える記事を書いていたが、街なかの自治会長さんから『住んでいる人は大変なんだよ』と電話をもらい、実際に助けることをしていかなければ能代の街路樹は良くならないと思った。
ただ、その時の担当課長の答えは、「市民が掃除をしなくなるから絶対にやめてほしい」というもの。
あほか!除雪ボランティアがあるのになぜ落ち葉ボランティアはダメなのか? と食い下がりつつも、これが能代の役人の考え方なんだなと、家族で二ツ井の落ち葉掃除をしたということがあった。


それから数年経ち、「のしろクリーンパートナー」というアダプト制度ができて、公園や道路や公共施設など、自分がきれいにしたい所を指定して美化活動を行える体制ができた。
ようやく能代にもそんな時代が来たかと早速登録を申請、ただ、条件には3人以上の団体という規定があり、1人で100人分の働きをするといってもダメで、やむなく、じいさんばあさんの名前を借りて登録した。
活動区域は「能代市全域」とした。
この少し前に、念願だった「能代市緑の基本計画」ができて、その目的が「能代市全域の緑の保全」だったから、それを実践しようと思った。
参加団体のほとんどは、自分の会社の前の道路とか、近隣の公園や施設などのゴミ拾いが主。
ただ、自宅周辺の掃除などは普段の生活や町内会活動でできるから、自分は自分のスキルを活かし、緑の見守りや手入れで美化に貢献したいと考えた。
だから会の名前を、「杜守Club」とした。
100人分のことをやると宣言したから、「もりもり頑張るぞ!」という意思表示でもある。

街路樹の幹に不法看板が付いていれば知らせ、「犬の糞禁止」の張り紙が巻かれていれば立札を作って寄贈し、施設の木に病気の枝が付いていれば剪定し、公園の木が支柱で傷んでいれば外した。
そして、そうならないような記事を新聞に書き、役所には広報で知らせてもらい、役人がそれをやった時は注意をし、再発防止の対策を取るよう提案した。
4年間の活動で、能代の街の木に付いていた看板は無くなり、支柱も外れた。
造園の実務者だからこそ気付く緑の美化と樹木の保全を能代でも二ツ井でもやってきた。
行政の失敗を直すのが主だったから、役人さんにはかなり嫌われただろう。
それでも、やらなければ木が死んでしまう。
街なかの木が枯れれば事故に結びつくから、「予算が無い」ですまそうとする役人さんや同じ失敗を繰り返す課には厳しく注意した。
鬼の如く叱るけれども、叱った人には現場で木の惨状を見せ、そこで直して覚えてもらった。
それが、やって見せるという職人のやり方だからだ。

「ボランティアがなぜ役所に提言する?」と言った役人もいた。
業者の営業と見られて、「入札に参加してください」と言われたこともある。
そんな役人さんを現場に連れ出すと、たいていは何も言えなくなる。
木が傷んでいるのがわかるからだ。
この4年はその繰り返し。

そんなクリーンパートナーの登録証を、昨日お返ししてきた。
制度は特定の地域で活動するのが趣旨だから、あちこちで活動をすることには違和感があるのだという。
アダプトは養子だから、養子は一人なのだという。
子どもがたくさんいたらダメなのか?
たくさんの子供を育て、見守るのはダメなのか?
「能代市全域」として認定されたものが、今になってなぜダメ?
数多いるクリーンパートナーの代表として環境基本計画の策定委員に推薦しておきながら、それでもふさわしくない?
活動区域を公園にしたとして、公園前の道路にゴミが落ちていたら拾うだろう?
その隣の施設にもゴミが落ちていれば拾うだろう?
そうすれば、活動区域はどんどん広まるのではないか?
自分は、「能代市」を一つの区域だと思って活動している。
能代市を一つの森だと思い、森の木が美しく健康であってほしいとそのためのことをしている。
それはダメなのか?
制度は進化できないのか?

「一箇所でやるのがこの制度の趣旨だから。」
それが市の方針であれば仕方がないし、そのことには納得する。
納得はするが、一箇所に縛られることは良しといない。
だから、ここから身を引くことにした。

議論をし、腹の底から言いたいことを言ったから、気持ちは晴れ晴れとしている。
確実な成果もあったから、やってきたことには全くもって悔いが無い。
そして、こんな異端児をこれまで面倒見てくれたことにはとても感謝している。

souji (2)

役所の帰り、ブツ切りされた街路樹の前を通り、歩道に落ちていた剪定枝を拾う。
これが、クリーンパートナーとしての最後のご奉仕。
またいつか心が動き、何かを始めようという気になるかもしれない。
その時まで、少し休もう。
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