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戯言

樹木は現場にいる

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先週から施設の剪定に入っている。
きちんとした仕様書があり、注意事項の中には、はじめに見本剪定を行なって、その剪定が仕様に沿っているかを担当職員がチェック、適正と認められてから本剪定に入ることが記されている。
業者にとっては事前検査になるが、業者が仕様書の内容をしっかりと理解し、それを体現出来るかどうかがこれによってわかり、こうしたチェック体制が整っていると、ぶつ切りなどの間違いが起こりにくい。
また、こうした場に複数員が立ち会うことで情報を共有でき、どちらかが異動になった時なども支障なく業務を遂行できるから、とても良い体制だと思う。

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こちらは、10年ぐらい前に行った同じ剪定の報告書。
この頃はまだ具体的な仕様書が無く、こうした報告書に自発的に仕様を記載していた。
一般的な報告書は剪定前後の写真を付けるだけだと思うが、そこに、どの木にどんな風に手を入れたのか、なぜそうした手入れをしているのか、次回はどんなことに注意が必要かなどのことも、写真で細かく報告していた。
せっかく丁寧に手を入れた樹木が、その後に雑な剪定をされて悔しい思いをしたという人は多いと思うが、公共剪定では業者や役所担当者が変わる度に木姿が変わってしまうということがあるので、誰が剪定しても一定レベルの状態が保たれるようにと、過去の詳細な仕様を記録として残そうと思った。

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そんな積み重ねの中で仕様書が整備され、自分が仕事を行う時は、その仕様書とともに前回の報告書を担当職員に提示し、現場への立ち会いをお願いして、見本で1本仕上げてから剪定を始めていた。
そのうちに、こちらからお願いしていた立ち合いや見本剪定が義務化されるようになり、適正管理の体制が徐々に整っていった。
日々、一市民として緑の提案をしてきたけれど、自身が仕事として行う中でも、技術や管理体制についての提案が活かされてきたのは嬉しいことだ。

4年前、里親をしている県道のケヤキ並木が丸刈りになったことを受けて、秋田県にも、担当職員が現場に立ち会うことと、事前に見本剪定を行なうことを提言、翌年から施行されるようになった。
今、ネットで『見本剪定』と検索すると様々な自治体がこれを行っていることがわかるが、仕様書の内容が実際の樹木に反映されるためには、この『現場確認』は絶対必要。
なぜなら、樹木は役所の机ではなく現場にいるからだ。

今年、施設の樹木街路樹でブツ切りが再発した能代市に改善の提案を行ったところ、「剪定に際して担当課の現場立ち合いを徹底する」との回答があった。
市や県に「現場を見る」という意識ができて、剪定者と担当官が現場で打ち合わせをする。
それが制度化される時代が、ようやく秋田にも訪れたようだ。
このことがしっかりと継続されて、公の緑が美しく維持されていくことを願っている。
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