県道銀杏並木の改善(北秋田市)
2022年03月04日

2009年に見た、北秋田市内の銀杏並木。
この年は12月に入っても積雪が無く、寒空の下、強剪定されたばかりの木々が並んでいました。
この道は月に数回通りますが、これ以前はどうだったのかの記憶は無く、2009年は能代市の街路樹が改善されたこともあり、印象に残ったのかもしれません。

2010年の8月。
冬に剪定されたばかりのイチョウが、真夏に冬の姿になっていました。

そして、翌年も(2011年)

翌々年も(2012年)、この並木は夏に枝葉の無い姿になっていました。
その後しばらく、同じような剪定が続いていたと思います。
気の毒と思いつつも、他市のことに他市民が口を出すのも憚られ、通りすがりにただ眺めるだけでした。

2017年の冬、この年は変化があり、枝が少し残りました。

2018年の5月。
見通し確保のためなのか、この年は下枝の小枝を払い、上部はそのまま残していました。
太い下枝を幹元から払い、上部も電線に障る枝を剪定すれば、これはこれであり。
街路に合った特徴樹形になるのではないかと思い、前年の10月に行った街路樹講演会の資料を沿道の県庁舎に進呈しました。
講演会は山本地域振興局の主催でしたが、この庁舎は北秋田市の県道を管轄する地域振興局。
庁舎の真ん前にあるこの並木もまた、この局の管理だったのです。

2020年。
2019年の5月。
今度は上部の枝も切られて、電柱のような姿に。
冬に切ったり夏に切ったり、枝を短くしたり残したり、時期も剪定方法も脈略が無い。
管理者さんは、この並木をどうしたいのだろう。
というよりも、どうしたらいいのかわからないでやっているという印象を受けました。

沿道にあるオレンジの建物は警察署。
その真ん前の木に、交通安全の看板が針金巻きされていました。
署に入って係の方に訊くと、道路管理者(県)の許可を得ているとのこと、その足で斜め向かいの県庁舎に行くと、取り付け時の注意も取り付け後の確認もしていないとのことでした。

署と局には街路樹への看板取付注意を呼び掛ける能代市の広報を提示して説明、看板は数日後に撤去されました。
県管理であれば、県民として意見を述べることはできます。
併せて、なぜこのような剪定をしているのかの事情を訊き、参考資料をお貸ししました。

それでもなかなか良くなれず、今度はこの通りばかりか、局が管轄する大館市の県道街路樹もブツ切りに。
これは、この局だけでは解決できないかもしれないと県知事さんに手紙を書き、全県の街路樹改善を提案しました。
そして昨年は、県議会の一般質問でも取り上げられ。

2022年の2月末。
並木は一変、芯や側枝が残り、これからどう育てていくのかという、しっかりとした方針が伝わる姿になりました。
出会いから13年、働き掛けて5年。
まだまだ改善の余地はありますが、ようやくこの銀杏並木に春が訪れました。
これを機に、秋田県の街路樹はどんどん変わっていくでしょう。

街路樹の向こうに見えるのが県庁舎。

そこにあるのが、このプラタナスです。

施設の担当課に出向き、県の街路樹が変わったことをお知らせしつつ、施設の木々も同様であるべきと話し、適正剪定の資料を提供してきました。
街路樹が変わり、施設や公園の木々も良くなれば、県が掲げる『美の国あきた』は本物になります。
課の縦割りを超え、全県の支局が連携できれば必ずできる。
そうなれることを期待しています。
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