命の繋がり
2022年05月02日

仕事終わりにお寺の裏山を散策。
杉林を登っていくと、道沿いにシラネアオイが咲いていた。
百花春至為誰開。
花は誰かのために咲くわけではなく、誰かが見に来るのを待っているわけでもない。
それでも思いがけずに出会った時などは嬉しくて、自分のためにと思ってしまう。
何度か、明るい落葉樹林に咲く群生を見たことがあるけれど、この杉林には一株だけがひっそりと咲く。
なにか、茶室の床の間にある一輪の花を見たような、
夕暮れなのに朝顔の茶事に呼ばれたような、そんな特別な気分を味わった。

シラネアオイのそばには杉の切り株。
朽木に生えた草木が小宇宙のように見える。

スギにシダにヤマアジサイ・・・。
終えた命に、新たな命が根付く。
倒れた親木は、自らの身を腐らせて子を育てるという。
伐採痕ではあるけれど、そんな自然界のつながりが、この切り株にも起きている。
お寺だからこそ感じる、命のつながり。
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