杜の木漏れ日

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柿の剪定

一昨日は雪。
また冬に逆戻りのような天気ですが、今日は落ち着いたので、お願いされていた柿の木の剪定に伺いました。

実が取りやすいよう、思い切って樹高を下げてくださいとのことなので、幹のかなり太い所から切り詰めます。

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幹の上部は2mぐらいありましたが、1度に切ると枝が裂けますので、3回ぐらいに分けて切りました。

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太い幹を途中から切ることを断幹といいますが、このような強い切り方は木にとってかなりの負担となりますので、よほどのことがない限り、やらないほうがいいと思います。
弘前城公園の桜がコンパクトなのはこのやり方をしているからですが、必ず、斜めに出ている太い枝を残しています。
この時大切なのは、幹を平らに切ると付け根部分まで枯れ下がることから、残す枝の角度に合せて切ること。

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剪定後、反対側から見たところです。
一度に枝葉の量が減ると木に負荷が掛かるので、残した枝にはあまり手を付けず、道路側に出た枝を少し切る程度にしました。

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この日は5本剪定しましたが、ほとんどの木が3,4年前に強剪定されたようで、以前に切られた所から出た直径3~5センチぐらいの枝がちょうどよい状態に再生してきていました。
せっかく樹勢も回復してきた木なので、切る枝の量も考えて、今回は全体の5分の1から4分の1程度の枝を落としています。
中には前年に強く切った木もあり徒長ばかりのものもありましたが、そのような木は今回手を入れるのを止めました。
この徒長もまた木が生きるために必要な枝、ビュンビュン伸びているからといって全て切ったら、ますます木が衰弱していきます。

他の木も樹高は下げていますが、あまり太い所では切らず、枝抜きで済ませることができました。
時々、樹皮の再生状況などをチェックしにきたいと思います。

Comments 8

紅の葉  

タキさんへ

木は環境の変化に合わせて自分で枝葉を落とすので、移植時の剪定は、根回しなどの準備を徐々に行なっていれば必要ないという方もいます。
根と葉の需給バランスを考え、切られた根に見合う枝葉の量を見極めて外すのは非常に困難だと思いますし、切ることで不定芽や徒長を助長して樹形を乱すということにもなるので、木がこれまでと変わらぬ生命活動を行なえるようにするためにも剪定は極力しないほうがいい、という意見には私も同感です。毎年剪定されている木ならば通常の剪定でも十分なのではないかと思いますし、モミジの移植などの時は枝を切らずに葉だけを外しますから、落葉樹などは落葉期に移植すれば剪定は要らないのではないかと思い、これなどは実践しています。大きな木などはやはり運搬のために強く切られてしまうようですが、現場内での移植にはその必要は無いと思います。

木の空洞の治療などには昔はモルタルを詰めていましたが、今はそれをやりませんね。造園技術も日々進化していますから、我々植木屋も、どうしたら木を守れるかということを日々の現場の中で常に意識し、実践していくことが求められているのではないかと思います。
剪定することが仕事の我々ですが、「木は切られたいと思っていない。」ということを意識して木に向かうかどうかで、木への愛情や仕事に対する思いの深さが計られてくるのかもしれません。
それにしても剪定は奥が深いですね。私もまだまだ試行錯誤している最中ですので、一緒に勉強しましょう。また遊びに来てください^^。

2010/03/15 (Mon) 09:34 | EDIT | REPLY |   

タキ  

いつも親切で丁寧な返事有り難うございます。
お聞きしたい事沢山あるので遊びに行きたくなりました。
こちらでも移植時に剪定するのは常識で剪定しないというのは初めて聞きました。
ただ剪定する意味については根と枝葉のバランスを調整するというよりは運搬の都合やついでに手入れもしようといった感じもします。自分はまだ経験が少ないので色々な意見や考え方を参考にしていきたいと思っています。木は本来切られたいとは思っていないだろうから出来るだけ負担の少ないよう剪定の方法に気を使っていきたいと思います。

2010/03/14 (Sun) 20:46 | EDIT | REPLY |   

紅の葉  

バルフィッシュさんへ

公園や街路樹などでは、フラッシュカットや切り残した枝の切り口に殺菌剤を塗布している例も見かけます。
行政が木への配慮を考えるようになったことに対しては評価しているのですが、樹皮の早期再生や腐朽防止を考えると、まだ技術の進化に付いていけていないようにも感じ、少しもどかしい思いもしています。

殺菌剤の情報ありがとうございます。昨年、日本一の桜の管理と言われる青森県の弘前城公園を視察に出掛け、公園管理の樹木医さんからいろいろ教えていただいたのですが、やはり、剪定の切り口には殺菌剤を塗布していて、多種類の殺菌剤や墨汁などを配合して使っていました(ブログでも紹介していますhttp://konohanoniwa.blog61.fc2.com/blog-entry-154.html)。
ご紹介いただいたHPを拝見したら、無農薬でリンゴ栽培を行なっている青森県のリンゴ農家の方の記事が載っていましたね。フラン病対策としてワサビの殺菌効果を利用した殺菌剤を使用しているとのこと、弘前城公園の桜剪定はリンゴの剪定技術を応用しているそうですが、この時、切り口処理にはフラン病を考慮してワサビの効力を活かした殺菌剤も混合しているとの話を聞いていましたので、意外な所で話が繋がってきたことを感じます。ものは試し、同じような状態の木に対し、フラッシュカットや切り残し、適正な切り方をした枝に殺菌剤を塗布したものとしないものとで実験し、カルスの巻き方を見てみたいなと思いました。

>樹木が自力で回復しようとしているのか、塗布は必要ない
サンゴジュのお話を聞き、やはり木により時期により、対応は変わるということをあらためて思いました。マツなどは他の木に比べてカルスを形成する力が弱く、樹液によって切り口を塞ぐとのことですが、これを知った時なども、バルフィッシュさんと同じく、塗布もまた木によるものだと思いました。
強剪定は人の強制で木を作るものですが、木の成長や木の持つ再生能力を補助してあげることもしていけば、人と樹木は共生していけるのではないかと思います。
木と人の都合の間で悩むのが我々植木屋の仕事のようです。技術も日々進化していますから、毎日の現場が日々修行ですね。これからも、いろんなことを教えていただけると助かります。

2010/03/14 (Sun) 10:31 | EDIT | REPLY |   

紅の葉  

タキさんへ

そちらも雪が降りましたか。積雪が当たり前の当地では庭の雪害対策は必須ですが、そちらでは想定外の出来事となるのでしょうね。ちょっとうらやましいです^^。
能代などの沿岸部は山間部に比べると雪が少なく、透かし剪定を行っている松などには雪吊りは必要無いようです。ではなぜ雪吊りをするのか、ということになりますが、そこが「庭」なのでしょう。苔の敷松葉やワラボッチなども素敵ですが、植物を慈しみながらも季節の美しさや風情を楽しむ日本人の感性、本当に素晴らしいですね。

さて、「移植や強剪定した時など緑化テープなどで幹巻き保護するのは必要か?」ということですが、幹巻きは、剪定や移植によって衰弱した樹木を真夏の直射日光や寒風から守り、樹皮の損傷を防ぐために行なっている、と思いますが、強剪定などで起こる幹のひび割れや枯れ下がりは木の内部の枝と根の関係性が断ち切られることから起こるとも言われていますので、この点について考えると幹巻きはどのような効果を果たすのか、私にもわかりません。
ちなみに私自身は、公共工事など、真夏や冬期などの木にとって不適な時期となる植栽や移植など(大いに疑問に思っていますが)の時や寒風の強い所への植栽などの時は、仕様書に幹巻きが無い場合でも、こちらから進言して幹巻きを行わせてもらっています。

ただ、強剪定して幹巻き保護をするということに対しては、時期や事情にもよると思いますが、なんだか本末転倒な気がしています。木を守るために幹巻きするというよりは、施工業者や発注者の行政が、下手に切ったことに対する言い訳やクレーム回避のための対策というようにも見えて、あまり好きではありません。強く切って養生するということよりも、どうしたら木を衰弱させないやり方が出来るか、一度に強く切るのではなく段階的な剪定なども出来るのではないかなど、「木を守る」ということからすれば、そんなことを考える方が大切なのではないかと思うのですが、タキさんはどう思われますか。

また、移植の話が出たついでですが、移植時には切られた根とのバランスを取るために枝葉を剪定して減らすというのが業界の常識としてあり、私もそうしてきましたが、これなども、移植時にも剪定は行わないという考えもあり、これもまた迷うところです。タキさんの所や地域の植木屋さんなどはどうされていますか。また、そのような実例など、見たり聞いたりされたことなどがあったら教えてください。逆質問、大変恐縮であります^^

2010/03/14 (Sun) 09:27 | EDIT | REPLY |   

バルフィッシュ  

殺菌塗布について

>木に対して出来る限りのことをやってあげたいという思いで塗布していましたが、それは、もし枝が枯れた時などの保険のような意味もあって、やることやって枯れたのなら仕方が無いと、施主も自分も納得出来るかなという程度でした。

まさに今私が思っている事が、紅の葉さんの書かれている通りです。

塗らないより塗った方がカルスの形成は早いように思いますが、
紅の葉さんのおっしゃるように、塗っても枯れる事も有りますので、
私も悩んでおります。

時期にも寄りますが、去年の4月背の高くなり過ぎたサンゴジュの生垣を強剪定して、高さを下げたのですが、樹液がわいてきて、塗布しても流れてしまいましたので、こんな時は、樹木が自力で回復使用としているのか、塗布は必要ないと思いました。

状況によりけりでしょうが、私としても今後の勉強課題にしていきたいと思います。

因みに最近私が使用している製品の会社のアドレスです。
http://www.sun-act.com/shop/index.html
人によっては賛否両論なので、参考程度にして下さい。

2010/03/13 (Sat) 23:17 | EDIT | REPLY |   

タキ  

先日、季節はずれの湿った大雪(10センチ程ですが)であちこちで枝が折れたりコニファーの枝が開いてしまったりしてしまいました。雪囲い作業など今まで雪吊り等のどちらかと言えば化粧的な物と感じていましたが雪の重みを実感しました。  便乗して質問してすいませんが移植や強剪定した時など緑化テープなどで幹巻き保護するのは必要だと思いますか?よろしければ考えを教えて下さい。話しがそれてすいません。

2010/03/13 (Sat) 20:30 | EDIT | REPLY |   

紅の葉  

バルフィッシュさんへ

こんにちは。ようこそおいでくださいました^^。
ちょっと説明がわかりづらいかと思い、写真や解説を追加してみました。

さて、柿の木の断幹後の切り口の処理についてですが、以前にどこのコミュでどんなことを言ったのか、実は忘れてしまっている私です(笑)。
多分、その頃とは考えも変わっているかもしれませんので、現時点でのお話を。
切り口の殺菌塗布については、樹木医さんの本を読んだり実際に話を聞いたり実例を見せてもらったりしていますが、気休めだといわれる方もいたりで、樹木医界でも統一されていないのかなと思ったりです。
私も以前は木に対して出来る限りのことをやってあげたいという思いで塗布していましたが、それは、もし枝が枯れた時などの保険のような意味もあって、やることやって枯れたのなら仕方が無いと、施主も自分も納得出来るかなという程度でした。
このところ、木に負荷を掛けない剪定を強く意識するようになり、公園や街路樹などの剪定をよく見るようになったのですが、殺菌剤を塗っていても枯れが入っている状態を多く目にします。
樹種や時期、塗布の仕方などもあるとは思いますが、そんなことなどから、殺菌塗布よりも、樹皮が再生しやすい角度で切ることや切り口の仕上げの方が大切なのではないかと思うようになり、今回の剪定でも塗布していません。
私自身、どちらがいいとははっきり言えないレベルですので、もう少し研究が必要かなと思っています。

バルフィッシュさんは、塗布例の失敗、成功などの実例やデータを公開しているところなど、ご存知ですか?
何かいい情報などありましたら、ご紹介下さい。
それでは、今後ともよろしくお願いいたします。

2010/03/13 (Sat) 09:12 | EDIT | REPLY |   

バルフィッシュ  

切った後の処理はどうされますか?

紅の葉さん、ご無沙汰しております。

柿の木の断幹後の切り口の処理はどうされているのでしょうか?

以前別の場所のコミュニティーで、薬剤塗布について、少し意見を述べられておられましたが、塗った方が良いのか?塗らない方が良いのか、

樹種によっても考え方が変わると思いますが、
私は最近は、出来るだけ、塗るようにしてますが、正直どちらが良いのか迷うときもあります。

2010/03/12 (Fri) 23:37 | EDIT | REPLY |   

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