植木屋の悩みは尽きない?!

建物の外壁は、このような石積みを模したような模様になっていますが、これは「布(ぬの)積み」とか「整層(せいそう)積み」といわれるやり方です。
使う石の色合いも外壁に合わせていますが、今回はその模様も合わせてみようということで、整層積みの発展型といわれる「整層乱(らん)積み」をさらに発展させ、壁面をカーブさせながら積んでみることにしました。

ということで、悪戦苦闘しております。
巷の私に対する印象は、「真っ直ぐな男」とか「四角四面」というような硬いイメージがあるそうですが、そんな私にはおあつらえ向きの石積です。
が、真っ直ぐな使い方に向くものを曲げてみたり、斜めに合わせていこうとするのですから、かなりの「へそ曲がり」であります(笑)。
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真っ直ぐの組み合わせは簡単なように見えて、素材の吟味に時間を掛けたり、完成度を高めるためには相応の材料を持ち込んで厳選しながら積まなければならないので、結構大変です。
整層乱積みの名のごとく、四角く整った石を乱れさせながら積んでいくのは本当に難しいと、あらためて感じます。
それを曲面にしていくのだからなおさらですね。
石がなかなか合わない時など、「なぜ自分は、このような面倒な積み方をしているのだろう?」と思ったりしますが、
「それは石が好きだからだ。新たなやり方に挑戦しているのだ。難しいからこそ、やり甲斐があるのだ。」、
「では何か?お前は自分の満足感のために石を積んでいるのか?」、
「いやいや違う、この積み方がこの庭に一番相応しいからだ。」、
「わざわざ曲げる必要はあるのか?」、
「曲げることで庭に柔らかさと広がりが出てくるのだ。」、
「もっと簡単なやり方で早く作れば儲かるのではないか?」、
「それではどこにでもある庭になる。家族に愛される、たったひとつの庭を創らなければならない。」、
「こんなに石を使って、自然破壊しているのではないのか?」、
「大切な資源を生かせるよう、心を込めて積みます!」
などなど、黙々と積んでいるように見えて、このような自問自答が頭の中を駆け回っていたりします。
我がことながら、植木屋とは、なんと悩み多き仕事なのでしょう(笑)。
悩むのは仕事に対して真剣だからです。
仕事で悩めることは幸せ、悩める仕事があることに感謝しようではないか、ということで、この庭には、この石積をあと3箇所つくります。
真っ直ぐな私ではありますが、この花壇が出来る頃には、悩みと腰痛で、腰が曲がっているかもしれません(笑)。
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