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秋田県能代市で作庭を行う福岡造園のブログです。 日々の仕事や活動等の最新情報を載せていきます。

礼拝石

2023年11月27日
庭の風情
2023reihai.jpg

三世の庭を作る時、採石場から探してきた石たち。
右端の石が特に面白く、他の石と比べて、肩に味わいがあります。
この石質ではあまりないタイプなので、どこか、ポイントに使ってあげたいと思いました。

23reihai.jpg

石の厚みとアウトラインを活かすために選んだのが、この場所。
流れの護岸に組み込んで、大きな蛇行を作る役目をしてもらいました。

23reihai3.jpg

ただ、せっかく平らな石なので、飛石にしなければもったいない。
ということで、主線から分岐させることに。
でも飛石は、目的地へ誘う道。
川の前で終わるこの道はいったい、どこに向かうのか。

reihai (1)

ということで、川向うに「目的」ができました。
落ち葉の中に、青くてかわいい石組が出現。
石が3つあれば三尊石ですが、三尊石を拝むための石といえば「礼拝石」で、日本庭園の池や流れ等によく見られる作りです。
東北では、津軽で栄えた大石武学流の手法が有名ですが、その代表庭園として知られる「盛美園」では、礼拝石の向こうに岩木山が望めるようになっています。

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そういえば、岩木山の山頂部は三尊みたいな形をしていますね。

reihai (2)

三世の庭はといえば、三尊石の方角には森吉山があります。
ただこの場所からは見えないので、この石組はそれを示すもの、ということでもよいでしょうか。


採石場で魅かれた石は、お寺の庭で「礼拝石」となりました。
その形から、蛇行する流れの護岸になり、そこに向かう道ができて、目的地として三尊石を迎えたという。
本来は順番が逆ですが、お寺で庭をつくる時は、どういうわけか、後から意味が生まれます
これも、お導きかもしれませんね。
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FUKU
Author: FUKU
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