音楽階段と石積花壇のある庭

3月下旬から取り掛かっていた三種町の庭、追加工事を残してほぼ完成です。
まだ時折吹雪く時期での着工でしたが、早いもので、いつの間にかソメイヨシノも終わり、庭では今、黄色のヤエザクラが咲いています。
一月半も掛かると、もはや以前の状態がどんな感じだったのかわからなくなってきました。
トジコジと(ボチボチコツコツと)石を積んでいた頃はいつ完成するのかと気が遠くなっていたものですが、いざ完成となるとこの庭が可愛くて、離れがたい思いです。
ということで、作庭を振り返る意味で、少し庭の解説をしていきます。

階段を挟んで左側は溶岩のロックガーデン、右側は棚田式の花壇です。
こちらには既存の草花がたくさんありましたので、山野草を植えるロックガーデンと、明るい草花を植える石積の花壇をつくりました。
ロックガーデンは、これからご家族に仕上げていただきます。

このアプローチは、庭と道に一体感を持たせるために、通路としての形よりも庭の形の方を優先した前庭です。
中央の丸いテラスは門から続くレンガのアプローチと玄関へ向う階段の中間点となりますが、円形の花壇と形を呼応させて、道を花壇の形の延長のようにしてみました。
この円形テラスには、門からの道や階段、石積花壇の道、裏庭に続く洗い出しの道、ロックガーデンの脇の砂利道と、5つの道が分岐していますが、そんなことも、このテラスの形と広さに関係しています。
。

ここは音楽階段なので、このテラスにもこんなものが♪

階段右側の石積花壇を別角度から。
曲線の花壇と石張リの道を組み合わせ、棚田式に広げていきましたが、分岐が複雑なので、何段あるかわかりません(笑)。
階段の高さに合わせ、曲線で降ろしてきたらこうなったのですが、秋田県では棚田はあまり見かけませんので、棚田というよりは、山の斜面を切り開いたら岩が露頭していて、花を植えるために岩と岩の間に小石を積んで土留めをした、というようなイメージです。
石積が曲がったり分岐したりする所には大きめの石を配していますが、この石が露頭岩を表わしています。

ご家族が置かれた人形。
こんなふうに楽しんでいただけると、作り手して、とても嬉しいです。

裏庭へと続く道。
洗い出しの中には、既存のレンガや漬物石、小石などを入れてみました。
土の所にはこれからご家族が花を植えられますが、花植えや草取りのために、所々に道を付けています。

最後の仕事は、既存の板を利用してつくった目隠しの板塀。
板は、塀のブロックに合わせて横使いにしましたが、ここは家からも道路からも見えるので大和張りにしてみました。
板塀作りは福岡造園初。
塀に合わせるのは大変でしたが、なんとか納まったようです。
板塀担当のヤングボーイ、お疲れさま^^。
というわけで、一ヵ月半に渡る庭づくりの終了です。
コバ積み花壇、草花の庭、板塀と初めてのことだらけでしたが、今年は春から庭づくりの楽しさを味わえたので幸せです。
ということで、ご家族に楽しさのバトンタッチをいたします^^。
追記

雨休みに、庭仲間が庭を見にきてくれました。
腹の底から庭が好きな仲間との話が一番の刺激であり楽しみですね。
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