えぐれ

現場から出た石をあれこれ動かしているうちに、こんな形ができました。
石のえぐれた部分が面白くて、このえぐれを合わせていったらこうなったのです。
途中から、地元にある景色のことが頭に浮かびました。
その景色のことを、以前の日記に書いたことがあります。
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「ロストワールド」
時々行く温泉の裏手にある滝。
入り口の看板には、
「滝壺の周囲全体に丸みがあり、昔の徳利(とっくり)に似ていて、その徳利に上から酒
(滝の水)が注がれているように見えることから銚子の滝と呼ばれるようになった」
とあるように、この滝はなかなかユニークな形をしている。
流れ沿いに細い岩盤の小道を行くと、えぐれた崖に辿り着く。
天井の高い洞窟に入ったような、天然のドームに入ったような感じ。
滝は、この半円の天井の切れ目から落ちる。
この薄暗い岩のドームから滝を見上げていると、なんともいえない不思議な気分になる。
開閉式のドームが真ん中から開いて、その天井から水が落ちているような感じなのだ。
小学校の頃、コナン・ドイルの「失われた世界(ロストワールド)」を夢中になって読んだ。
この小説の元になったのは、あのテーブルマウンテンで有名なギアナ高地。
そこから落ちるエンジェルフォールは落差が978m(世界最大)、この銚子の滝は20mで比較にもならないが、開放的な滝に見慣れている目には、この滝の特異な存在感は強く印象に残る。
ホントに、どこかに古代生物でも隠れてるんじゃないかという気にさせる、不思議な空間と時間を体感できる。
不思議な時間を過ごした後は、温泉で時を忘れる。
あ~、いいお湯(笑)。
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この滝は、藤里町の湯の沢温泉の奥にある「銚子の滝」です。
写真は冬のものですが、夏場に滝壺付近まで行くと、日記のような雰囲気を味わえます。
硫黄臭のある温泉はツルツルとしていて、とても気持ちのいいお湯です。
藤里にお出かけの際には、ぜひ寄ってみてください。

ということで、水鉢周りの植栽もだんだん仕上がってきました。
完成まで、もうひと踏ん張りです。
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