杜の木漏れ日

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作庭サークル見参!

のしろ産業フェア、いよいよ開会です。
ベールを脱いだ作庭集団の正体はいかに、それでは彼らの庭をご紹介。

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この庭のテーマは「野庭(能庭・夜庭)」。
能代の野山に自生する草木や地元の土と砂利を使い、ふるさとの野の風景を表しました。
野は「の、や」と読みますが、野の庭は、能(代)の庭でもあり、夜な夜なつくった庭なので「夜庭」なのだそうです。

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今日は天気も良く、多くの方々がこの野の小道を登ってくれました。
所々に落ちているドングリに、子供たちも楽しそうです。
クリの実の取り方を教えているおかあさんの姿も微笑ましいですね。

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庭は、会場である体育館に付随した公園の階段部分の傾斜を利用してつくられています。
この、人工地盤上に突如出現した庭は、不思議と景色に溶け込んでいるせいか、知らずに通り過ぎて行かれる方も多く、それもまた嬉しいことでした。


この庭をつくったのは、その名も「作庭サークル・『ルーキーズ』」。
能代市で庭師修行をする20代後半の若者3人が会社の垣根を越えて集結、設計から材料の調達まで、すべてを自分たちの力でやりぬいた力作です。

現場での作庭に与えられた期間は1週間、日々の仕事を終えた夜に集まり、ここまで仕上げました。
3人で山を見て歩き、構想を練り、山の持ち主と交渉して山の木を掘り、足りない材料や道具、車などはそれぞれの親方を説得、協力を得ました。
この二カ月、休みのほとんどは準備に費やしたことでしょう。
本当に、よく頑張りました。

庭の完成度も、私が悔しいと思うほどの出来栄えです。
よくここまで山を見て歩いたなというさりげない工夫がいたるところに表れています。
作りたい気持ちを抑える心も技術のうち、石張りや石積みの技術を試したくて仕方のない年代の若者たちが、庭として仕上げたい気持ちを抑えてつくっています。

みな、家の後ろがすぐ山というような環境に住んでいる彼ら、山は子供のころから遊んできた庭そのものです。
「ジャンゴわらし(田舎の子)」の彼らは、作りたい気持ちを抑えるというよりも、子供のころから親しんできたふるさとの自然が大好きな気持ちをそのまま形にしたというほうが適切かもしれません。

普段は親方の指示のもとに庭仕事に励む彼らが、その潜在能力の高さを初めてつくる公開の庭で見事表しました。
お金にならないこと、仕事以外のことに思い切り打ち込める時間は、何ものにも代えがたい貴重な体験です。
お金がなくても、やる気になればこんなことができる。
彼らにとっても大きな自信となったことでしょう。
そして、この苦楽を共にした仲間たちは一生の友となるに違いありません。

本当によくやった。
能代に、こんな若者たちがいることを腹の底から誇りに思います。

産業フェアは明日もう一日あります。
彼らの力作をぜひ見てあげてください。

Comments 4

紅の葉  

鈴ちゃんへ

若い人たち、本当に頑張りました。誰も、人工地盤の階段にあんな庭ができるとは思わなかったのではないかと思います。
若い力は素晴らしいです。このまま伸びて行ってくれたら嬉しいですね。

2010/10/26 (Tue) 12:51 | EDIT | REPLY |   

紅の葉  

しんぼうさんへ

若い頃、法隆寺の鬼、西岡常一さんの本を読み漁りました。角館出身の塩野米松さんが書かれた三部作の一つが小川光夫さんの自伝でしたね。
まだ技術が身に付いていない若い人が技術を抑えるというのもヘンなのですが(笑)、そんな気持ちを持っていることや、ふるさとの自然が大好きな気持ちが嬉しいです。
彼らなりに夢がかなったのではないかと思いますが、若手が楽しく頑張れるチャンスや環境を整えてあげたいという、私の夢もかないました(^ー^)。

2010/10/26 (Tue) 12:46 | EDIT | REPLY |   

すずちゃん  

癒し空間

あの総合体育館の前に、突如現れた、お山。

その小道を登って歩いてみたくなりました。
ふと森の中に入ったように錯覚。小川、橋、栗、アワダチ草?、リンドウ、苔、根っこ。見るものすべて、優しく感じました。 子供達が、嬉々として、あちこち、興味しんしんに探検している姿が印象的です。
若き庭師さんたちの熱い思いに感動しました。
有り難うございました。
またの作庭を楽しみにしています。

2010/10/24 (Sun) 19:15 | EDIT | REPLY |   

しんぼう  

>作りたい気持ちを抑える心も技術のうち

鵤工舎の小川三夫氏も同じことを言われております

秋田に庭道現れたり・・・ですね

素晴らしい、の一言です

2010/10/24 (Sun) 10:52 | EDIT | REPLY |   

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