杜の木漏れ日

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私の初夢 ―街路樹「日本一」の街を創る― 下

本日付けの北羽新報に「私の初夢」の下が掲載されました。

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(クリックで拡大できます)

原文はこちらです。

私の初夢 ―街路樹「日本一」の街を創る― 下

昨秋の官庁街落ち葉掃除の市長さんの挨拶はとても心に残るものでした。昨夏は猛暑で街路樹の木陰がとても有難かったことを例に、参加者の皆さんに街路樹の役割を伝えながら、集めた落ち葉を腐葉土としてリサイクルしていることなども紹介、木に感謝の心を持って掃除しよう!と呼びかけてくださいました。
参加者の多くは中学生ですが、このような意識を子供の頃から育んでいくことが緑豊かな未来の能代へと繋がりますから、「能代をゴミの無い日本一きれいな街にする」というこの掃除は、この市長さんの挨拶によって一つ次元の高いものへとレベルアップしたように思います。

私はこの挨拶を聞いた時、30年前、西村元市長が緑のプロジェクトチームを作った時に言われたという「数十年後、明日の能代を担う青年たちと、たくましく成長した大樹が能代発展の中心になってくれるだろう。」という言葉を思いました。昨年、市のHPでこの一文に辿り着いた時は、能代にこのような先進的な考えを持った人がいたことに感動したものです。
いつか能代の子供たちが日本一の緑の街づくりに関わることになった時、私のように今回の市長さんの言葉に辿り着く人もいることでしょう。この言葉は日本一の街路樹の街へのスタートとして、ぜひ市のHPのどこかに残していただければ嬉しいです。

この落ち葉掃除には秋田の庭や自然を見学に来た茨城県の若者も参加しましたが、けやき公園の街路樹を見て驚いていました。やはり、街中の道路にこんな大きな木があるとは思わなかったようです。また、この落ち葉掃除の本紙の記事を街路樹改善に取り組む富山県の造園家の方に送ったところ、後日開かれた官民業の街路樹勉強会の席でこのことを紹介、沿道住民の落ち葉の負担軽減のためにも、地元でも能代のような落葉掃除の体制を作れないものかと提案されたそうです。「ゴミの無い日本一美しい街に」という事業から「街の緑に感謝する日本一心の美しい街へ」と進化した能代の落ち葉掃除は今、全国各地に影響を与えています。


先月私たちは、これまで視察した全国の街路樹を紹介した街路樹景観写真展「美しい緑の街並みを創るには」を開催、市県の関係者の方々をはじめ多くの市民の皆さまにご覧いただきました。
能代の市県国道でブツ切りが行われた原因には、この街路をどんな姿にするか、木の大きさや樹形をどんなものにするかというビジョンが無かったことと、管理者が樹木剪定を発注する際に明確な剪定仕様を持っていなかったことが挙げられます。
横浜市や江戸川区、県内では五城目町など、街路樹の素晴らしい街には具体的な指針があります。能代が日本一になるにはまず、その街路における街路樹の理想像を持つことが先決で、それが決まれば剪定などの具体的な管理法は自ずと決まってきます。
昨秋は市道の街路樹で電線支障の剪定が行われましたが、電線と木をどう共生させていくかなどもその中に含まれてきます。今回の展示には江戸川区街路樹係さんから寄せられた区の街路樹の写真も紹介させていただきました。東京の行政の方が能代を心配してくれていることは本当に有難いことです。
電線を優しく包み込むようにしてある街路樹の写真にはコメントが添えられており、「江戸川区の電線は街路樹で切れたことはありません。街路樹は電線の支障となっているのではなく逆に電線を守ってくれています。」とありました。電線と木との共生を図りながらも「支障」という言葉にとらわれていた私には、この電線を「守る」という優しい言葉が目から鱗で、こんなところにも、職員の皆さんたちの日頃の樹木への愛情の深さを感じます。

江戸川区では専門大学の教授や樹木医の参画のもと、樹皮を早期再生させる最新の剪定法なども取り入れていますが、より質の高い剪定を行い、木の負担を軽くしてあげることを考えたらここまでやるべきです。以前に視察した「桜日本一」の弘前では桜にリンゴの剪定法を応用、独自の剪定技術を確立していますが、腐朽しやすい桜に対処するために樹木医の技術も取り入れ、最新の剪定法と伝統のリンゴ栽培の技を融合しています。

能代の日本一には「バスケの街」がありますが、その礎を築かれた加藤廣志先生は全国の強豪校の胸を借り優れた指導者に学ぶ中で能代に合わせたやり方を模索、日本一への道を切り開かれたと聞きます。これを街路樹管理に当てはめれば、指導者は行政であり競技者は剪定技術者、指導者が指導法を学ぶように行政は方針や体制作りを学び、剪定者は最高レベルの技術を学ぶ。共に外に出、積極的に学ぶことから街路樹日本一へ向けての新たな取り組み方が見えてくるかもしれません。
そして、夢の実現のためには管理者同士の強固な連携と市民の理解も必要です。街路樹は街の顔でその街の文化を表すもの。街中に暮らす市民だけでなく能代市民全員の心が街の木の形となって現れます。能代が日本一の街路樹の街になるということは市民一人一人が日本の顔になるということ。私はその夢をかなえたい。新年らしく夢は大きく、これが私の初夢であり初詣でのお願いごとです。
     二ツ井町  緑の景観を考える会  福岡 徹 


以上、ご精読ありがとうございました。
いろいろと共感の声などもお寄せいただき、とても嬉しく思っています。
みんなで、能代の街の緑を良くしていけたらいいなと思います。

Comments 12

紅の葉  

山田さんへ

こんにちは。
ランドネットをご覧いただきありがとうございます(^ー^)。山田さんにも同じ思いを感じましたので、お知らせしたくなりました。
街路樹葉っぱの詩、ご存知なのですね。私はこの本を見て救われました。2007年の発刊とのこと、もっと早く知っていればと悔やまれますが、今の心境でこのタイミングだからよけいに心に響いたということもあるかもしれません。人と同じように本も出会いですね。大切にしたいと思います。

2011/02/11 (Fri) 12:34 | EDIT | REPLY |   

やまだです  

紅の葉さんへ

紅の葉さん、こんばんは!
山田です。
お返事ありがとうございます。
はい、子育てとても楽しいです。
赤ちゃんなので、仕事場に連れていったりしてます。ブログで紅の葉さんのお子さんの庭での写真もほほえましく拝見させていただきましたよ(*^_^*)
ご紹介いただいたHP拝見いたしました。
悲しいケヤキ、素晴らしい記事ですね。
そしてとてもわかりやすく読みやすかったです。
今まで自分なりに調べたことも載っていてやっぱりそうだったんだと思ったり、また知らなかったことなどもたくさんありました。
優しい目線で書かれており、読んでいてほっとしました。
教えてくださりありがとうございます。
「必要な時にはいつでも・・・」と暖かいお言葉ありがとうございます。

そうそう、わたしも偶然ですが街路樹の葉っぱの本持っていますよ!素敵な色合いですよね。
街路樹への愛が伝わってきます。

2011/02/10 (Thu) 21:49 | EDIT | REPLY |   

紅の葉  

ツガワさんへ

ホタテが大打撃とはショックです。
貝だけに、陸奥まで行く甲斐がなくなるではありませんか!(冗談です・笑)。
青森のラジオには「ドンダンず」という番組があるそうですが、そこで、青森の学校では動物の解剖実験がホタテで、解剖後の貝は先生たちが煮て食べるという話をしていました(笑)。
ちなみに、うちの町のマラソン大会には横浜町のホタテコロッケが出店し、毎年売り切れ御免です。
今年も楽しみにしているのですが・・・。

2011/02/04 (Fri) 22:03 | EDIT | REPLY |   

ツガワ  

紅の葉さんへ

>江戸川区
写真からでも素晴らしい街並みが維持、管理されていることが分かります。
時間を作り区役所にも伺おうと思います。

>ホタテ
聞いた話によりますと、陸奥湾のホタテは猛暑の影響で大打撃らしいです。

>里帰りのとき
ぜひ立ち寄らせて下さい。
その時は宜しくお願い致します。

2011/02/04 (Fri) 21:39 | EDIT | REPLY |   

紅の葉  

ツガワさんへ

江戸川区へ行かれますか。
昨年の6月に出かけてきましたが、本当に緑の多い所でした。
ブログでも江戸川区の街路樹や緑道を紹介していますので、よろしければご覧ください。→http://konohanoniwa.blog61.fc2.com/blog-date-201007.html
また、もし機会があれば区役所の街路樹係の方とお話ししてみてください。
役所の人でこんなに木のことをわかる人がいるのかと驚きます。

>オープンガーデン
下手くそな庭をお見せするのは恥ずかしいのですが・・・
字のごとく、ただ庭を公開するというだけのことですが、こんな機会からも一般の方々に庭への理解が広がり、庭を腹の底から好きな人と知り合え得たら嬉しいなと思っています。
夏の里帰りの時にでも、いつかお立ち寄りください。
何でしたら、私が青森まで会いに行きますよ。
ホタテを買いに行きながら(笑)。

2011/02/03 (Thu) 20:42 | EDIT | REPLY |   

ツガワ  

>江戸川区
今月、そちら方面に仕事で行くよていがありますので立ち寄って街並み見学もしてみようと思います。

小さなことからですが、心掛け一つからでも変わるものがあるはずですね。

共感する人が増えていき、大きな輪になっていくことを願います。
私もがんばります!

>オープンガーデン 行ってみたいです。

2011/02/02 (Wed) 21:52 | EDIT | REPLY |   

紅の葉  

山田さんへ

山田さん、こんにちは。
お子さん、かわいいでしょう^^。子育てと同じように、街の木もゆったりと個性豊かに育ててあげたいものですね。
山田さんはイギリスに行かれたことがあるのですね。
「大きくゆうゆうとしていて」、街路樹のあるべき姿ですね。私もいつか行ってみたいです。
山田さんにぜひお知らせしたいのですが、私の知人の女性庭園設計士さんが街路樹情報のサイトを開かれています。
主婦目線で書かれたとても優しいページです。http://www.jinen.biz/landscape/land_net.html
当ブログからは、月間アーカイブの「 2008年12月28日」の記事、「Land-net  悲しいケヤキ ~日本の街路樹を考える」からも行くことが出来ます。
「悲しいケヤキ」という記事は必見です。
ぜひご覧になってみてください。

>役所とケンカ越しでやりあう
ケンカではなく真剣勝負で行きましょう。本気の心は必ず伝わりますよ。
練馬には練馬のやり方があり、山田さんらしいやり方があると思います。私も応援します。必要な時はいつでも呼んでくださいね。

2011/02/02 (Wed) 20:17 | EDIT | REPLY |   

山田 智子  

紅の葉さんへ
山田です。お返事ありがとうございます。
そのような思いで街路樹展をされたのですね。すばらしいことだと思います。
今は初めての育児に奮闘中ですが、わたしもいつか、地元のためにそんな催しができたらいいなととても励みになりました。良き先輩として(街路樹についても庭作りについても)これからもよろしくお願いいたします。
役所とケンカ越しでやりあうのではなく、ともに前進しなくてはいけませんね。
練馬は東京の中でも畑が多く残っており、みどりも比較的多い方なのですが、相変わらずぶつ切りの街路樹に囲まれており、木の悲鳴や怒りが聞こえてきそうです。
ですが、横浜や江戸川区などの先進的な取り組みもぜひ見てみて参考にしてみたいと思います。 
 秋田にも行く機会がありましたら、ぜひ能代の街路樹も拝見したいです。
ちなみにイギリスの街路樹は大きくゆうゆうとしていて
古い建物とよく調和しておりうれしくなりましたよ。
寒くて雪が多く大変と思いますが、がんばってくださいね。

2011/02/01 (Tue) 14:43 | EDIT | REPLY |   

紅の葉  

山田さんへ

山田さん、コメントありがとうございます。
記事を読んでいただいて嬉しく思います。
私は20代の頃東京におりましたが、仕事ではあまり街路樹との接点もなく、ブツ切りの街路樹を見ても、うちの手入れとは違うな、公共工事ってこんな感じなのかな、という程度でした。それが今はどうでしょう。頭の半分は街路樹になっています(笑)。
若い頃、街路樹には特別思いの無かった私ですが、故郷の街路樹がブツ切りされたことをきっかけとして勉強を始めました。街路樹展は、そんな中で得てきた先進地の情報ですが、私だけ持っていてももったいないので、市民の皆さんへのおそ分けのつもりで開催したものです。
街路樹は横浜の馬車道が発祥とのこと、「馬」つながりで、練馬の街路樹もきっと良くなることでしょう「馬」車道の街路樹のようになるためにはどうしたらいいか、そんな構想を「練」っているところなのでは。
来年は、練馬の街路樹が日本一になることを初夢で見れたらと思います^^。

2011/01/29 (Sat) 19:14 | EDIT | REPLY |   

山田 智子  

紅の葉さんへ

いつかはわたしの街路樹のブログ記事にコメントをくださってありがとうございました。
ブログを拝見いたしました。
紅の葉さんは秋田のかただったのですね!
私の初夢上・下、感動しました。
街路樹に対して、良い意見がなかなか耳にはいってこなかったので、秋田の能代にすばらしい街路樹があることや、落ち葉掃除の取り組みなど横浜、江戸川区も先進的な取り組みをされていることなどなどわたしの知らないことだらけでした。まだまだ勉強不足のわたしですが、私の地元東京練馬でももっと街路樹が大切にされるようになるといいなと願います。
植木屋さんをされながら、お忙しい中街路樹展など積極的にされていてすごいなぁと尊敬いたします。
これからもお体を大切に、ご活躍をお祈りしております。

2011/01/27 (Thu) 22:20 | EDIT | REPLY |   

紅の葉  

杉松さんへ

杉松さん、コメントありがとうございます。
初夢が正夢になればいいなあと思って書きました(^ー^)。
私の夢は日本全国の緑が良くなることで、そのための動きを能代から作っていけたらなと思っています。
小さな夢を少しずつかなえて行って、やがて大きな夢へと繋がったら嬉しいですね。
皆さんからいただく声が何よりの励みとなります。
これからもよろしくお願いいたします。

2011/01/26 (Wed) 05:44 | EDIT | REPLY |   

杉松  

訪問、コメントありがとうございます。

タイトルは初夢となっていますが、いつも実現へと前へと進んでいるように思います。

2011/01/25 (Tue) 19:50 | EDIT | REPLY |   

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