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秋田県能代市で作庭を行う福岡造園のブログです。 日々の仕事や活動等の最新情報を載せていきます。

桜剪定勉強会 (地元紙記事)

2011年03月10日
街の緑3(緑の活動紹介記事:新聞取材記事等) 2
先日お知らせしておりました桜剪定会を3月5日に行いました。
その日の様子が今朝の北羽新報に掲載されましたのでお知らせいたします。

北羽新報記事2011 3月10日

この剪定会は、「さくらフォーラム」で学んできた弘前方式の桜剪定法の実践確認として行った勉強会ですが、
市県の関係課や関係団体の皆さまにもご案内したところ、当日はたくさんのご見学をいただきました。
以下に勉強会の様子をご紹介します。

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以前の剪定の際に切り残された枝を、カルスが巻きやすいように適正な位置や角度で切り直してあげています。
剪定は、作業の効率よりも木の健康や再生を考えてあげることの方が大切です。
仕事だと思うと採算のことが頭をよぎるのではないかと思いますが、お金の前に考えなければならないのは目の前の木。
うまく角度が取れなかった時などは直し、木から降りてから小さな切り残しを見つけたらまた木に登るなど、妥協しない仲間の姿勢を嬉しく思いました。

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この日は、接触して傷んでいる枝や、車の通行の支障となる枝、テングス病枝、カワウソダケの除去等も行いました。
弘前方式は枝を切ることで弱まる枝の栄養補給力を補うために施肥をしていますが、街路樹のようなアスファルト路面では施肥を行うことが難しいことから、この日は大枝では切らず、必要最小限の剪定に留めています。

IMGP0784.jpg  IMGP0814.jpg 

切り口には、市販の殺菌剤に墨汁を混ぜて使用しました。
オレンジ色の殺菌剤は切り口が強調されて痛々しく見えますが、このやり方だと切り口が目立たちません。
これも、木のことばかりでなく人の目にも配慮する弘前の技です。

IMGP0800.jpg

この日剪定した桜では、うまくカルスが巻いてきている所もありました。
私たちのやり方が成功なのかどうかは、これから木に聞いてみなければわかりません。
この木たちが私たちの先生であり神様です。
時々お参りに訪れ、桜神様から教えを請いたいと思います。

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小雪舞う寒い日でしたが、午後には晴れ間も見えてきました。
もうすぐ春。
この桜と人々の心に、満開の花が咲くことを祈ります。


さくらフォーラムでは、弘前の樹木医さんが技術や理論をおしみなく教えて下さいました。
地元にその心と技を伝え、広げていくことが私たちに出来る恩返しになるかと思います。
ご恩に報いるためにも、早く能代方式での樹木管理を確立できるよう、頑張っていきたいと思います。

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当日は、私たち「緑の景観を考える会」が登録している能代市市民活動支援センターさんも取材に来られ、ブログで紹介してくれています。
http://blog.goo.ne.jp/supportnavi/e/58a3b33869739b8010c2047f5a2fe292
丁寧な記事と写真を、どうもありがとうございました。
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FUKU
Author: FUKU
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Comment(2)

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紅の葉

植吉さんへ

植吉さん、ご無事で何よりでした。
コメントいただいた午後に大地震となり、安否を心配していたところです。
こちらも余震は続いてますが、原発は心配ですね。
早く街が復興されますことを、心からお祈りしています。

2011/03/15 (Tue) 20:39

植吉

キニヌール

>市販の殺菌剤に墨汁

 私たちは、「キニヌール」というものを使っています。

http://store.shopping.yahoo.co.jp/e-unica/a5ada5cba5.html

 2リットル入りが便利です。
 ご参考までに。

 あれっ、前にもお知らせしましたっけ?
 日差しは伸びたのに、風はつめたいこのごろ。
 それでも山は紫に煙ってきました。

2011/03/11 (Fri) 08:54