杜の木漏れ日

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庭の命を繋ぐ

前回も少しご紹介しましたが、 昨秋作庭させていただいた庭をあらためて見に行ってきました。

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うちの畑で育てたヤマモミジの寄せ植えです。
下草、生垣、田んぼ、里山、空、五層の背景を背に、伸び伸びと幹を伸ばしていきます。

数年後には枝葉も増え、モミジの疎林となっていることでしょう。
木陰や木漏れ日を楽しめるようになるのが楽しみです。

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水鏡の周りに植えた下草も大分にぎやかになってきました。

このような姿を見ていると、庭に和洋は無いと思わされます。
植えた草と生えた草、洋の花と和の花、様々な種類が雑然と混生しながらも共生していく。
木も草も、そんな雰囲気になっていってくれたらいいなと思います。

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テラス周りも緑が濃くなってきました。

生垣と里山の間の田んぼの黄色が効いています。
田舎ならではのこのロケーション、街なかの庭では味わえない、とても贅沢な景色です。

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伝いの足元にも下草が侵入してきてくれています。

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嬉しいことに、昨年伐採したイチョウの幹が、巣箱となって蘇りました。
この巣箱はお施主さんのご友人が作製された物ですが、この庭に残るもう一本のイチョウに取り付けられています。

巣箱となったイチョウは、庭のバランスや周囲の樹木の生育を考えて、私の提案で抜採しました。
生き物である木を切ることは辛いことですが、移植が難しい状況にあったことから、庭の将来を考えて切りました。
ただ捨てるのでは忍びなく、なにかに活かせないかとお施主さんに提案、ご友人に幹をお渡ししていたところ、、今回、このような素敵な巣箱となって、再びこの庭に返ってくることができました。

これから、この巣箱で新たな命が育まれていくことでしょう。
この庭のモミジは、庭と山を繋ぐことを目的に、里山に自生するヤマモミジを選んで植えています。

ここで生まれた小鳥が庭と里山を行き来するようになれば、文字通り、庭と山が繋がっていきます。
そんなことを想像すると、とても嬉しくなります。

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切られたイチョウの根元から出てきたヒコバエです。
このイチョウは、里山の萌芽更新法を応用し、今後は株立ちとして樹形を変え、この庭の中で生きていきます。

抜採という大手術を終えた木には休養とリハビリが必要。
数年間は手を入れず、優しく見守ってあげたいと思います。


そこにあるものは出来る限り生かす。
命として繋いでいけなければ材として活かし、庭やその家の中で活かしていく。

これからもそんなことを心掛け、庭の命を繋いでいく仕事をしていきたいと思います。

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