杜の木漏れ日

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街なかの葉っぱに逢いに行こう! 

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本日付の北羽新報文化欄に拙文が紹介されました。
原文はコチラです。

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「街なかの葉っぱに逢いに行こう!」

木々の葉も彩りを増し、街なかを歩くのが楽しい秋です。
能代や二ツ井では、イチョウをはじめプラタナスやトウカエデ、ケヤキなどの街路樹を目にすることができますが、紅や黄色に鮮やかに染まっている葉もあれば、紅葉に向かう途中の葉、まだ活動中の青い葉など、色づき具合も様々。
中には、風でちぎれたり虫に食べられたりしながら色づいている葉もあったりと、街なかの葉っぱたちはなかなかに魅力的です。
道に落ちた葉も木に付いている葉も十葉十色、一つとして同じものはありません。
1本の街路樹は、このオンリーワンの葉たちが何百枚何千枚と集まった集合体であることを思うと、秋の深まりとともに、緑への感慨も一層深まっていきます。

夏の暑さや潮風に耐え、虫に食べられ人に切られながらも一生懸命生きてきたこの木の葉たち。 
「みんな違ってみんないい」は金子みすずの詩ですが、一枚一枚違う葉の形や色が、この葉っぱたちの人生(葉生?)を物語っているようで、なんとも愛しい気持ちになるのです。                                                    

今年はいつにもまして、この葉っぱたちに注目しながら歩いています。
実はこんなふうに意識するようになったのも、今冬見つけた「街路樹葉っぱの詩(群馬直美著 世界文化社刊) 」という本のおかげです(群馬さんは日本で唯一の葉画家)。

芸術的なまでの虫食いの葉の様子や、一枚の葉の中での微妙な色合いの変化、葉脈の細部まで緻密に描かれた葉画を見ていると、葉っぱは本当に個性的で、それ自体が命ある生き物であることに気付かされます。
葉を拾いに行った先の風景画には電柱や車、建物、人など街路樹を取り巻く様々な情景が映し出されていますが、絵に添えられた木や街への思いを読んでいると、自分もその街に降り立ち、並木を歩いているかのような気持ち良さを覚えました。
著者が紹介しているのは東京都内の街路樹ですが、この感動を秋田でも味わえたら素晴らしいと、時折街なかに繰り出しては、「街路樹葉っぱの詩」能代版を楽しんでいるところです(群馬さんの作品は「木の葉の美術館」というHPで閲覧できます)。


さてこの木の葉たちですが、私たちの知らない所で大きな仕事をしてくれています。
今年は緑のカーテンが大流行でしたが、このカーテンが登場するずっと前から、緑のパラソルとして市民の日傘になってくれていたのが街なかの街路樹。
この葉っぱたちは、白神山地のブナ林同様、落ちてなお腐葉土となり次の命を育んでくれるという、ありがたい存在でもあります。

昨年の官庁街落ち葉掃除では、このような街路樹の働きと木々に感謝する心の大切さについて、市長さんが話してくださいました。
この掃除は「秋の落ち葉一掃運動 能代クリーンアップごみゼロ運動」と言いますが、今年の市広報の案内には、この名称に「木々の恩恵に感謝して」という、とても優しい言葉が添えられています。

掃除という字は「掃いて除く」と書きますが、能代の落ち葉は腐葉土づくりに使われているとのこと、となればこの掃除は、葉っぱたちを土に返れる場所に移してあげるという、市民の優しさあふれる心の事業です。
捨てればただのゴミですが、活かせば資源であり素材。
落葉を捨てずに資源として循環させるこの事業は将来、「一掃」や「ごみ」、「掃除」の文字も消えて、「水と緑の環境の街」にふさわしい環境事業へと進化していくことでしょう。                                               
地域住民の皆さんや中学生、市内の企業等、500人規模で行われる協働奉仕はそれだけで壮観ですが、旧能代市で続いてきたこの事業も、最近では二ツ井からの参加も見られ、新市全体の事業になってきたと感じています。
お気に入りの葉っぱを見つけて喜ぶ子供たちや、掃除の手を休めて木の上を眺める人など、思い思いに緑を慈しむ人たちを見ていると、とても幸せな気分になってきます。

能代は市民活動が盛んな土地柄、ここに、様々な奉仕団体や若者、議員さん、自然を愛する人たちも加わり、自らの住む地域に木への感謝を還元していけば、能代は名実ともに街も心も美しい、日本一の緑の都になると確信しています。そして願わくば、この掃除の輪が街路樹のある町内へと拡がり、本当に落ち葉で困っている人たちを救う、「落ち葉ボランティア」の輪になっていけばと祈っています。


年頭、市広報で「能代の一番」の企画を知り、早速応募させていただきました。能代には風光明媚な景観がたくさんありますが、人と緑の共生するこの落ち葉掃除の風景も、能代にとっての一番ではないかと思っています。
11月6日の朝7時、今年もまた、この「能代の一番」に逢いに行こうと思います。


二ツ井町  緑の景観を考える会 福岡 徹 

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ということで、落ち葉掃除啓蒙のポスターを作成、市役所他、市の施設等に掲示させていただいています。
また、この活動の様子は、能代市市民活動支援センターさんのブログ記事でもご紹介いただいています。ありがとうございます。


官庁街落ち葉掃除の詳細です。

日時 11月6日(日)午前7時~8時(小雨決行)
場所 市役所第一庁舎前集合
※用具(ほうき、ちりとり)は、市で準備。軍手は各自準備。


二ツ井地区の方でも市外の方でも、緑を愛する方ならどなたでも参加できます。
皆さんも、ぜひこの機会にご参加ください。

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