杜の木漏れ日

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街なかに夢の並木を創る ~二ツ井町市日通り・緑のトンネル創生ビジョン~下

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jimotosi  ge (クリックで拡大できます)

本日付の北羽新報文化欄に、「下」の部が掲載されました。
以下に原文を紹介いたします。

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街なかに夢の並木を創る ~二ツ井町市日通り・緑のトンネル創生ビジョン~下

1-3みごとなトンネルを創る田園調布のイチョウ並木 田園調布のイチョウ並木

田園調布は田園都市の理想を掲げて創られた街ですが、「田園調布方式」の樹形は、木と人の都合を考える中から生まれた、木にも人にも優しい気遣いのある姿です。
この緑のトンネルを見て、理想の街を創るには頭を軟らかく持ち、固定観念の殻から抜け出る勇気が大切だということを教えられた思いです。

このように、全国の優れた景観を実際に見て歩き、そこに携わる方々のお話を伺う中で、二ツ井でもできるのではないかという思いが湧いてきました。
有名な神宮外苑のイチョウ並木然り、横浜や田園調布の並木は、街のシンボルとして市民に親しまれているだけでなく、全国から多くの観光客や見学者が訪れます。
花の咲く桜ではなくイチョウの街路樹に人が集まることの凄さ。
横浜のイチョウ並木は、能代と同じく大火対策として植えられたものですが、それが今、街の観光スポットになっているのです。

剪定しない自然形のイチョウは枝の強度が高く、雨を受けても枝下がりを起こさない(二ツ井町) 町内各所にある羽州街道の標柱に添えられたイチョウ

二ツ井には、銀杏山神社や銀杏橋など、古くから銀杏を大切にする文化があります。
町内には、羽州街道の標柱にもイチョウが植えられ、荷上場体育館脇のイチョウや清徳寺のイチョウもみごとです。
二ツ井の町名の由来は、比井野と薄井の「井」が付く「二つ」の地域が一緒になったことに起因しますが、街の中心部を「二」列に走るこの「い」ちび通りの「イ」チョウ並木はまさに、歴史的にも地理的にも、二ツ井のシンボル的な存在ではないかと思うのです。
この通りは、市日の日には歩行者天国にもなり、街のにぎわい創出に一役買っていますが、緑のトンネルという付加価値が付くことでさらに注目が増し、内外から人を呼び込めるのではないかと考えます。恋文や自転車のまちづくりと合わせてみるのも楽しいかもしれません。

報告展

緑のトンネルは今すぐにできるものではなく、木を健康状態に保ち、通行支障や落ち葉対策との共生を図りながら、時間をかけて創られていくものです。
切ることの対象としてしか見られない街路樹ですが、この緑のトンネルを創っていく過程には、枝が伸びることに対して楽しみが持てるという、これまでの街路樹のイメージには無い素晴らしさがあります。
地域おこしや景観形成として取り組みながらも緑を慈しむ心も育まれ、それが町の文化となっていく。そんな教育的な側面も持たせられたら素敵です。

沿道住民の方の落ち葉掃除の負担が増していることも事実ですが、先日、私たちが市のクリーンパートナー制度に登録し、この並木の落ち葉掃除に協力させていただけることになったように、名所として注目されることで、観光客だけでなく、町内外から落ち葉ボランティアの輪も呼び込めるのではないかと期待しています。
雪かきツアーがあるぐらいですから、落ち葉かきツアーや落ち葉イベントがあっても楽しいのではないかと。
このように、緑のトンネル形成は単なる街路樹管理にとどまらず、景観、環境、教育、文化、街の活性化に至るまで、様々なまちづくりの要素を複合的に持たせながら、能代の新しい景観モデルとして取り組んでいけたら素晴らしいと思っています。


昨年一月、本紙文化欄に、「私の初夢」のタイトルで「能代の街路樹を日本一にしたい」という夢を書きました。今年はその夢を実現させるべく、新年早々に緑の視察を行ってきたわけですが、現時点で能代の方が優れていると思える点、ここを見習えば日本一になれる点など、たくさんの発見がありました。

この視察の報告と二ツ井ビジョンの詳細展示を、2月5日より11日まで、畠町新拠点にて開催しています。
13日からは、二ツ井の「恋文スポットきみまち」に会場を移します。
素晴らしい街路樹の写真と共に、街路樹指針や街路樹条例、剪定仕様書など、先進自治体様から提供いただいた資料、ならびに、今回お会いしてきた「街路樹葉っぱの詩」の作者、群馬直美さん(日本で唯一の葉画家)の著書も数点公開します。
街なかの緑に興味のある方、自分の街の緑をよくしていきたいと考えている方、樹木剪定に携わっている方、葉っぱや自然が大好きな方、いろんな方々のご来場をお待ちしております。
ささやかで拙い展示ですが、皆さまのご意見をお聞かせいただけたら幸いです。

二ツ井町 緑の景観を考える会 福岡徹 

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以上、ご精読ありがとうございました。

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