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秋田県能代市で作庭を行う福岡造園のブログです。 日々の仕事や活動等の最新情報を載せていきます。

愛しのイチョウ並木

2012年02月20日
街の緑1(勉強及び視察) 4
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今日は町内で雪かき。
珍しく青空がのぞき、街路樹も気持ちよさそうだ。

ちょうど市の担当者の人が下見に来ていて話を聞くと、来月、この並木は剪定されるとのこと。
電線支障もない街路だけれど、芯も止められ、樹形も揃えられるようだ。

中には数本の芯を持つ木もあるが、そんな木も全て1本の芯にされてしまう。
5本ある芯をいきなり1本にすれば、並木の様相は変わり、木も荒れる。
数年に一度の手入れだからと大きな剪定をすれば、来年は黄葉も遅れるだろう。

「木の生理に配慮する」といった市の方針だけれど、木に異変を起こさせたら、それは木の生理への配慮とは言わない。
そんなことを、行政にはもう少し考えてほしい。

樹木との暮らしに夢を持たせるために、「街なかに夢の並木を創る」とぶち上げた緑のトンネル計画だったけれど、夢は、夢のまた夢へと退化するかもしれない。
苦情で切るという街路樹のマイナスイメージを、枝が伸びることに楽しさやワクワク感を持たせるプラスのイメージに変えたいと思ったけれど、なかなか難しいようだ。

昨年2月に、「我が愛しの街路樹たち」という記事を書いた。
今月で見納めにならないことを祈りたい。
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FUKU
Author: FUKU
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Comment(4)

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紅の葉

うそりさんへ

苦情が来なければ見にもこないくせに、いざ手を入れるとなると大きく切る。
苦情が出る前に対処してあげればクレームも出ないものを、そんな役所の姿勢には本当に腹が立っています。
市の関係者には、「切らないことも管理のうち。切ればいいというものではないし、全ての街路を同じやり方でやる必要もない。たった一回のノコギリで木の一生が決まってしまうんですよ。そんな責任を感じてください。」と言いましたが、たぶん理解できていないでしょう。

能代のブツ切りが我が街に侵入してくることを絶対に阻止しなければ、そんな思いで始めた街路樹活動でしたが、いままた、そんな危機感を感じています。
来週の剪定見学会がヤマ場。なんとかしたいですね。

2012/02/23 (Thu) 21:29

紅の葉

月沢さんへ

月沢さん、こちらこそご無沙汰しています。
まさか、ブログを見ていてくれたとは思いませんでした(笑)。
マッチ棒のような街路樹を見て、植木屋さんたちの正義の心にも火が付いてくれたらと思います。
仕事を受ける業者の意識でいると、大切なことを見失いがちです。
植木屋にとって本当に大切なことは何なのか、いつまでもそんな志を忘れずに、頑張って行きましょう。
また遊びに来てください。

2012/02/23 (Thu) 21:12

うそり

澄んだ青空との自然な枝先のシルエットが美しいです。
まだまだこれからといった街路樹たちにも見えます。

それほど支障になっているとは思いませんが・・・

イチョウ並木といえば鮮やかな黄葉
美しい並木道とは切り詰められた並木道ではないはずです。

2012/02/22 (Wed) 21:34

月沢悟志

お久しぶりです!ご無沙汰してます!

本当に今はどこに行っても見るも無残な姿にされた街路樹が目に付きますね。
昨日も埼玉県の野田市付近でマッチ棒のように枝を落とされた街路樹?トウカエデ?が並んでるのを見て、いったい何のためにこの植木をここに植えたんだろうと、強い疑問がなかなか消えませんでした。
こんな剪定では植木にも人間にもプラスになる事なんか無い!むしろマイナスしかないんじゃないかと強く思います。

2012/02/22 (Wed) 19:10