剪定講習会in八峰町
昨日は、八峰町のシルバー人材センターさんからお招きいただき、会員さん向けの剪定講習会に行ってきました。
会場は、ハタハタ館となりの「あきた白神体験センター」です。
依頼は黒松剪定の実技指導でしたが、一般的な剪定講習は木の美観や作り方だけを教えることが多いため、今回は「樹木剪定の基本 ー木に優しい剪定方法を学ぶー」をテーマに、室内講座の時間も作っていただきました。
開会式での会長さんの挨拶です。
この日は20名ほどの会員の方が参加されました
講習に入る前に「勉強と学問の違い」についてお話をさせていただきました。
学問とは読んで字のごとく「学んで問うこと」であり、世の中の役に立つためにすること。
ただ聴いて頭に入れるのが勉強、学んだことを実践すれば疑問が生まれ、そしてまた学ぶ。
この繰り返しが学問であり、学問とは心身で覚えること。みんなで学問しましょう!
ということで、講習が始まりました。
はじめに、奥入瀬渓谷のモミジの写真を見ていただきながら、[山の中の木の美しさにこそ剪定の極意がある]ことをお話ししました。
そこで言ったのが、木は人から切られなくても美しい姿をしているのだから、無理に手をかける必要はない。下手に手をかけるから木を傷め、木を暴れさせてしまうということです。
しかし、それでも剪定が必要なのはなぜか、そんなことをここで考えていただきました。
植木屋を始め、「木は剪定するもの、しなければならないもの」ということが固定観念としてあるようです。
このことを誤まって理解している方が多く、全ての木は切らなければならないという思い込みが生まれ、切らなくてもいい木にも下手に手を入れておかしくしてしまうといったケースを非常に多く見かけます。
残念ですが、我々植木屋の中にも、こんなことに何の疑問も持たずただ切ってしまう業者がいることも事実です。
わずかでもお金をいただいて仕事をすればプロ。
これはシルバーさんとて同じことなので、高いプロ意識を持ち、剪定の奥深さというものを感じていただくためにも、あえてこんな話をしました。
また、こんなことを伝えたいと思ったことが、今回、この講師を引き受けた一番の理由であり、このような機会を活用して、緑の啓蒙ができていけばばと思っています。
ということで、今度は「剪定」の意味を字から解析。
剪定の「剪」という字は、なぜ「刀」の上に「前」という字が乗っているのか。
なぜ、切ることを表す「剪」の字に「定」が付くのか。
剪定と手入れとはどう違うのか。
自分たちが普段やっていることを少し掘り下げて考えて見ると、仕事も深まっていくように思います。
木に剪定は必要ない→剪定は木を腐らせる→ではなぜ剪定をするのか、ときたところで話したのが、腐りやすい桜の木を剪定によって管理する弘前方式の剪定法です。
寿命70年と言われるソメイヨシノを倍以上生かしている秘訣は何なのか、どんなことに気を付ければ木を健康状態に保て、美観も維持できるのか、弘前の事例から、そんなポイントをお知らせしました。
と、ここまでやって予定の30分。
大急ぎで、今日の実技である黒松剪定の説明に入りました。
八森は沿岸部のため、夏以降の松の剪定は、冬の寒潮風の影響を考えないと大変なことになります。
状況に合わせて加減出来るのがプロ。
いつでもどこでもただ丸く刈ればいいのではなく、その地の気候や木の管理状態に合わせた加減を考えることが大切です。
というわけで、室内講習は終了。
ハタハタ館下の乙女の祈念像まで移動、3本の黒松で剪定実習です。
昨年に剪定、今春は枝枯れが目立ったとのことなので、枝葉には手を付けず枯枝のみを外しました。
枯枝だけを外す剪定講習は多分ないと思いますが、あえてそれをやることで、樹木の剪定は時期や木の管理状態の合わせて行わなければならないということを知っていただく機会としました。
ということで、一通りの講習を終了。
みなさん、本当にお疲れさまでした。
また、社協の皆さん、会場設営のお手伝いをいただいたセンター職員の方々には大変お世話になりました。
私も、これを機にあらためて日々の学問に励み、植木屋として世のためになれるよう頑張ります。
皆さんが剪定された松です。
ハタハタ館に行かれた帰りにでも、見に寄られてください^^。
会場は、ハタハタ館となりの「あきた白神体験センター」です。
依頼は黒松剪定の実技指導でしたが、一般的な剪定講習は木の美観や作り方だけを教えることが多いため、今回は「樹木剪定の基本 ー木に優しい剪定方法を学ぶー」をテーマに、室内講座の時間も作っていただきました。
開会式での会長さんの挨拶です。
この日は20名ほどの会員の方が参加されました
講習に入る前に「勉強と学問の違い」についてお話をさせていただきました。
学問とは読んで字のごとく「学んで問うこと」であり、世の中の役に立つためにすること。
ただ聴いて頭に入れるのが勉強、学んだことを実践すれば疑問が生まれ、そしてまた学ぶ。
この繰り返しが学問であり、学問とは心身で覚えること。みんなで学問しましょう!
ということで、講習が始まりました。
はじめに、奥入瀬渓谷のモミジの写真を見ていただきながら、[山の中の木の美しさにこそ剪定の極意がある]ことをお話ししました。
そこで言ったのが、木は人から切られなくても美しい姿をしているのだから、無理に手をかける必要はない。下手に手をかけるから木を傷め、木を暴れさせてしまうということです。
しかし、それでも剪定が必要なのはなぜか、そんなことをここで考えていただきました。
植木屋を始め、「木は剪定するもの、しなければならないもの」ということが固定観念としてあるようです。
このことを誤まって理解している方が多く、全ての木は切らなければならないという思い込みが生まれ、切らなくてもいい木にも下手に手を入れておかしくしてしまうといったケースを非常に多く見かけます。
残念ですが、我々植木屋の中にも、こんなことに何の疑問も持たずただ切ってしまう業者がいることも事実です。
わずかでもお金をいただいて仕事をすればプロ。
これはシルバーさんとて同じことなので、高いプロ意識を持ち、剪定の奥深さというものを感じていただくためにも、あえてこんな話をしました。
また、こんなことを伝えたいと思ったことが、今回、この講師を引き受けた一番の理由であり、このような機会を活用して、緑の啓蒙ができていけばばと思っています。
ということで、今度は「剪定」の意味を字から解析。
剪定の「剪」という字は、なぜ「刀」の上に「前」という字が乗っているのか。
なぜ、切ることを表す「剪」の字に「定」が付くのか。
剪定と手入れとはどう違うのか。
自分たちが普段やっていることを少し掘り下げて考えて見ると、仕事も深まっていくように思います。
木に剪定は必要ない→剪定は木を腐らせる→ではなぜ剪定をするのか、ときたところで話したのが、腐りやすい桜の木を剪定によって管理する弘前方式の剪定法です。
寿命70年と言われるソメイヨシノを倍以上生かしている秘訣は何なのか、どんなことに気を付ければ木を健康状態に保て、美観も維持できるのか、弘前の事例から、そんなポイントをお知らせしました。
と、ここまでやって予定の30分。
大急ぎで、今日の実技である黒松剪定の説明に入りました。
八森は沿岸部のため、夏以降の松の剪定は、冬の寒潮風の影響を考えないと大変なことになります。
状況に合わせて加減出来るのがプロ。
いつでもどこでもただ丸く刈ればいいのではなく、その地の気候や木の管理状態に合わせた加減を考えることが大切です。
というわけで、室内講習は終了。
ハタハタ館下の乙女の祈念像まで移動、3本の黒松で剪定実習です。
昨年に剪定、今春は枝枯れが目立ったとのことなので、枝葉には手を付けず枯枝のみを外しました。
枯枝だけを外す剪定講習は多分ないと思いますが、あえてそれをやることで、樹木の剪定は時期や木の管理状態の合わせて行わなければならないということを知っていただく機会としました。
ということで、一通りの講習を終了。
みなさん、本当にお疲れさまでした。
また、社協の皆さん、会場設営のお手伝いをいただいたセンター職員の方々には大変お世話になりました。
私も、これを機にあらためて日々の学問に励み、植木屋として世のためになれるよう頑張ります。
皆さんが剪定された松です。
ハタハタ館に行かれた帰りにでも、見に寄られてください^^。
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