大雨は千載一遇
「台風や大雨は千載一遇。こんな時こそ現場のようすを自分の目で見なあかん。」
最後の数寄屋大工と呼ばれた、京都の中村外二さんの言葉だそうです。
この言葉、福島の庭師、新肇さんが庭誌今月号の作庭私論の中で紹介されていました。
雨続きだった今回の作庭で思い知った言葉です。

石組中、大雨で土が流れた時、この庭はここが弱いのだとわかりました。
また、水はここを流れたいのだとも思い、排水処理として流れにしました。
自然に逆らわず、自然を受け入れて庭をつくる。
向かうのではなく受けて流す。
雪にも逆らわず、雪を受けて流す。
木や石を組み伏して庭をつくるのではなく、木や石のあるがままを生かして庭をつくりたい。
自然のあるがままを知リ、自然に生かされている人間として、自然に謙虚な庭をつくりたい。
そんなふうに思うこの頃です。