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秋田県能代市で作庭を行う福岡造園のブログです。 日々の仕事や活動等の最新情報を載せていきます。

「巨木の街路樹写真展」が地元紙で紹介されました

2013年08月18日
街の緑3(緑の活動紹介記事:新聞取材記事等) 2
8月10日より開催しておりました「巨木の街路樹写真展」も、16日をもって無事終了となりました。
ご来場いただいただいた皆さまはじめ、取材や資料提供、会場設営にご協力いただきました方々に、心から感謝を申し上げます。

巨木の街路樹写真展 新聞紹介記事 2013 8月13日
(クリックで拡大できます)

8月13日付の北羽新報に、展示の紹介記事が掲載されておりました。
いい記事を書いていただき、本当にありがとうございます。

街路樹は、行政が主導して植える場合が多いことから、大きくなってさまざまな支障が出てくると、市民の苦情が起こります。
木を植えた意味や街路樹の役割を伝え続けていれば市民理解も広まりますが、それを行わない多くの自治体では、「役所が勝手に植えた木で迷惑している」という苦情が出てきます。
今回の展示で紹介した木々の多くは、市民の要望により、街路樹として残されたケースです。
思いがこもった木々は、自分の庭の木のように大切にされます。
この展示を通して言いたかったのは、街の木も庭の木も同じく、愛情を注いであげたいということでした。

最後に、こうして残された街路樹も、他の街路樹と同じく、過酷な環境に置かれていることには変わりありません。
残されたことで、逆に衰弱している木々もあるのです。
街路樹として残すことが、必ずしも木にとって幸せなこととは限らない。
木にも人にも優しく、緑と人が共生していくにはどうしたらいいのでしょう。
この展示が、そんなことを考える契機になってくれたら幸いです。
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FUKU
Author: FUKU
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五感で楽しめる暮らしの庭、創った庭から民謡や童謡が聞こえてきそうな、土地の風土と共にある庭を目指しています。

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福岡徹

大武さまへ

大武さま、コメントありがとうございます。
ここにたどり着いていただけたこと、能代に来られたことに有難いご縁を感じています。
能代は世界遺産白神山地の街でもありますが、白神の象徴といえばブナです。「木」では「無い」と言われた「橅」の山が世界遺産になりましたが、その後、能代では街路樹が木では無い姿になりました。庭の木も街の木も山の木もみな同じ木で山と街は繋がっているのに、人間は称号が付かなければ有難さに気づかけないようです。いつになれば木を命と思える意識がこのふるさとに根付くのだろうかと、どうしたら大切にしようという方向に向かうのかと、活動を始めた10年前から比べれば幾分よくはなりましたが、本腰入れた取り組みがなされることを願っています。

街の木の姿はその街の鏡で、ブツ切りにはそこに暮らす市民の無関心や植木屋の意識、技術レベルがそのまま表れます。私は、自分のふるさとがそう思われるのが嫌で、この活動を始めました。埼玉は植木の生産業者が多く緑が豊かな所ですが、そうした所でもブツ切りが多いことをとても残念に思います。
それでも、久喜市のように街路樹条例を提案する議員さんがおられたりhttp://baribarist.exblog.jp/15275750/、和光市のように改善を進めている市長さんもおられれば、http://ameblo.jp/takeyan/entry-11026789729.html、個人レベルの植木屋さんにも、思いを持って実践されている方もいます。http://blog.goo.ne.jp/yamaguchiteien/e/e9849603ea7e6b938d7ab7a9660202ef
自分が住んでいる土地での問題提起はとても難しいものがありますが、私も大武さんを応援させていただきます。ペンは力です。ぜひ地元で声を上げられてください。

>人と身近な自然をつなげること
とても大切なことです。以前、庭園専門誌「庭http://jinen.biz/landscape/land05.html」に「街路樹は泣いている」という特集がありましたが、この企画を始められた記者さんが、「庭は自然界と人間を繋げるものだ」とよくコラムで書かれていました。大武さんの言葉でそれを思い出しました。庭は、生き物が住んで初めて庭になるそうですが、私も、庭の石垣の隙間にトカゲが住むようになったり、カエルや野鳥が遊びに来るようになると、生き物たちが庭を認めてくれたようでとても嬉しくなります。
庭も街路樹も、自然界と人間を繋いでくれるものです。自然との共生は植物に「強制」を強いることではなく、芽が出て花が咲き実がなって葉が落ちるという樹木の自然の営みを受け入れること。街中ですべてを受け入れることは無理ですが、そうした意識を市民の方々が少しでも持てるようになればと思います。そうなるように、これからも頑張りたいと思っています。
本ができましたら、ぜひお知らせください。
いただいたコメントが力になります。今後とも、よろしくお願いいたします。

2013/09/26 (Thu) 15:08

大武美緒子

街路樹のこと

さいたま市在住の2児の母です。
さいたま市でも当然のように、木を生き物とはとうてい思っていないぶつ切りの強剪定が毎年行われています。それでも、必死に枝を伸ばし生きようとする木の生きざまをみるにつけ、問われているのは人間の生き方なのだ、と感じています。なんとかしたい、と思っているなか、福岡様のブログにいきつきました。とても救われた思いです。勉強させていただきます。
登山の専門誌の出版社にいた関係で、能代市は何度か訪れたことがあります。現在は、フリー編集者として、人と身近な自然をつなげることをコンセプトとしたちいさな雑誌をつくりたいといま、奮闘中です。
子どもが生きていく未来を、想像力をもって、木や虫などのさまざまないのちをはじめとした他者と寄り添いながら生きる社会にしていかなくては、と思っています。
応援しています。そして、わたしも一市民として、できることをしたい、と勇気づけられました。

2013/09/24 (Tue) 11:39