古新を繋ぐ駐車場の庭

先週より取り掛かっていた石積みの仕事、今日でひとまず完了です。
駐車場の新設にあたり、既存庭の一部を解体する仕事ですが、外した庭石を再利用することをご提案、土留めとして活かさせてもらうことになりました。

K邸施工前

庭には、住宅新築の際に支障となった石も寄せられていました。
灯籠も2基ありますが、これも移設となります。

K邸雪

庭は、滝石組のある築山なので、かなりの土が盛られています。
4tトラック4台分の土を移動、支障木の移植を終えていざ石積みという時に、台風並みの暴風雨。
その後は初雪、積雪となり、雪寄せしながらの作業となりました。

K邸雪見

ということで、車2台分のスペースができました。
築山の盛土の下は粘土なので水が溜まります。
作業中も雪解け水や雨水がはけきれず、ずっと、泥沼の中で仕事しているような感じでした。
きっと、この庭をつくった人は、この土質を考えて、土を高く盛って木を植えたのでしょう。

いろいろ考えたあげく、雪見灯籠は石積みの上におさまりました。
景色のある大きな石の上に乗せたので、山灯籠のようにも見えます。

KT石積

解体した石には伏石が多く、流れに使いたいような景色のあるものばかり。
石数に限りがあり、高さを出すために縦使いにしたものもありますが、そうした石から、以前の庭の姿を偲んでいただければと思います。

K邸灯籠

ほぼ平らなラインとなっている石積みですが、この部分だけ背の高い石を使い、滝石組のように組んでいます。
既存の滝組との関連性を持たせるため、上流の流れがここに流れてきているように見せました。

既存の春日灯籠も少し扱いを変えて、竿を外して背を低くしています。
ちょうど、蹲踞の鉢明かりに使う置き灯籠のような扱いです。

K邸瀧組

滝石組のUP。
右側の石は3トン近くある、この庭で一番大きな石です。
無造作に寄せられていたこの石の裏側を見た時、これは面白い石だと、この石を主役に使うことを考えました。

K滝


別角度から。
内側がえぐれているため、滝口を奥深く見せられます。
30年以上前につくられた庭ですが、よくこんな石を見つけてきたものだと思います。

実はこの庭は、こちらのご先代のご依頼で、うちの父が手掛けたもの。
まさか、父親が組んだ石を自分が組み直すことになるとは思いもよりませんでした。

庭を改造する際に意識していることが、古い庭と、改造する庭の繋がりです。
古い部分と新たな部分が違和感なく繋がるということは、その家の家族の時間や思いを繋いであげるということでもあります。
今回はそれが、自分自身の時間を繋ぐ仕事でもあったということに、感慨深いものを感じています。


悪天候の中での仕事でしたが、何とか工期に間に合わせることができ、ホッとしています。
ここからは、舗装をされる工務店さんにバトンタッチです。

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