杜の木漏れ日

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安全で美しい街路樹~メディアの事故報道に思う~

今朝のテレビで、川崎市の商業施設内の街路樹(ケヤキ)の枯枝が突然落下し、歩行者が重傷を負ったというニュースがありました。
事故に遭われた方には、早期のご回復を心よりお祈りしたいと思います。

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私が見たテレビでは、街路樹の役割を説明した上で、街路樹の管理法や問題点などを指摘していましたが、これを見て思ったのが、商業施設内に植えられた木も、「街路樹」として扱われるのかということでした。
ネットで関係する記事や動画を見てみると、やはり、多くのテレビや新聞が「商業施設内の街路樹の枝が落下」と報じています。
そんな中、NHKのウエブニュースでは「街路樹」という言葉は使わずに、「商業施設内のけやき」としていました。
私の認識では、街路樹は公が管理するもので、公道建設に付随して植えられる樹木という印象を持っていますが、道路に面した木をすべて「街路樹」とするならば、商業施設はもとより、道路沿いの公園や民家、寺社仏閣などの木もみな街路樹になってしまいます。
今回のように、私有地の木まで「街路樹」にしてしまうと、ただでも苦情の多い街路樹のイメージがさらに悪くなるようなことも予想され、何の支障もない健康な木までが、大きいとか道路にせり出しているといった理由で、むやみに切られてしまう事態にならなければいいなと思っています。
こうした事故は街路樹ばかりでなく、道路に面した木のすべてに起こり得ることです。
できれば、「街路樹」にばかりスポットを当てるのではなく、そうした状況にあるすべての物に対して注意を呼びかけてもらいたいと、そんなふうに思いました。

また、今回の多くの報道では、管理者が定期的な伐採等の管理を行っていなかったことを指摘していますが、通常、「伐採」は木を元から切り倒すことを言います。
一部の枝を切り落とすことは「剪定」なので、少し乱暴な言葉使いのように感じました。
定期的に伐採していたら、いずれ、木が1本も無くなってしまうことになります。
誤解を招かないよう、適切でわかりやすい表現を使っていただきたいと思いました。

この事故を受けて、地元行政が街路樹や公園などの樹木点検に乗り出したとのことです。
こうした報道がなされることにより、街路樹の安全管理に対する理解や意識が高まることはとても良いことだと思っています。
全国的に問題視されている街路樹のブツ切りは、道路通行や電線支障などの、市民の安全確保のために行われますが、ブツ切りは木を腐らせる原因になり、やがてそれが倒木に繋がることもあります。
自然に枯れる枝もあれば、人為が引き起こす枯れもあります。
いずれの枯れも、落下すれば事故に繋がりますので、適度な点検観察は必要です。
自治体の都合で、それが常時行えない事情もあるかと思いますが、市民や植木屋が意識してそれを行い、事故を未然に防ぐといった協力もなされるべきでしょう。
こうしたことも社会貢献の一つになると思うので、気付いた方が管理者に知らせやすいシステムをつくることも大切だと感じています。
報道には、「街路樹は凶器」というものもありましたが、もしそうなったとしたらとても悲しいことです。
緑美しい街は、安全な街でもある。
そう言われるように、市民の側からも協力していきたいと思っています。

Comments 2

紅の葉  

うそりさんへ

うそりさん、ご近所でしたか。
今回の一連の報道を見てまず感じたのは、「商業施設内の街路樹」って、いったいなんだ?ということでした。この表記が成り立つと、「公園内の街路樹」とか、「住宅の庭の街路樹」とか、「企業事務所内の街路樹」とか、「神社の境内の街路樹」という言い方も成り立つことになります。言葉を扱うメディアが、何の違和感も持たずにこうした表現を使い、街路樹で無いものを街路樹にして、街路樹の害まで報道してしまうことに大きな疑問と恐ろしさを感じました。

この商業施設では、点検はしていたものの、定期的な手入れ(伐採?)はしていなかったとのことですが、専門外の人の目視では、枯枝が折れて下がっているような状況でなければ危険と判断することは難しいと思うので、時々は専門業者に見てもらうなどしていれば、防げた事故だったように思います。
街路樹の事故ではないにしろ、これを受けて、市が街路樹や公園の点検を行ったということは良いことですね。時々、このブログでも紹介してきましたが、地元にある「けやき公園」に隣接する大きなケヤキの街路樹も数年前から枯枝が目立ち、新聞投稿などで、その危険を指摘してきました。でも、それが対処されたのは、その1年後、この通りを大型七夕が通ることになってからです。http://konohanoniwa.blog61.fc2.com/blog-entry-699.html
この大型七夕の運行に際しては、切ってはいけない夏場に太い枝を落としましたが、枯枝は時期に限らず処理していかないと大変なことになります。事が起こってからでは遅いので、常に意識して点検することが大切だと思っています。
街路樹で無いものを街路樹として報道したことには問題がありますが、今回の事故を契機に、全国の自治体が、所管の街路樹の安全管理を強く意識したのではないかと思います。この痛ましい事故を無駄にしないように、適正管理に努めていただきたいと思っています。

2014/04/18 (Fri) 06:36 | EDIT | REPLY |   

うそり  

近所でしたので、昨日通りがけに見てきました。
私も伐採という言葉に疑問を持ち、どのような対処をしているのかと気になりました。
見たところ支障枝を外したようでした。
川崎市ではあちこちで街路樹などを点検したようです。
残念な事故ですが、防げた事故でもあります。
近くの街路樹を良く見てみますと強剪定が原因とみられる太いところでの幹焼け、枝枯れが多く見られます。
適正な管理体制の整備が急がれるのではないでしょうか。

2014/04/17 (Thu) 21:47 | EDIT | REPLY |   

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