蹲踞のある芝生の庭

昨秋から取り掛かっていた二ツ井町の庭が、本日、完成をみました。

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既存庭の改造ですが、主だった木を残して草花を寄せ、明るい芝生の庭に作り替えます。
まずは、芝生を張るための地盤造成。
スギナなどの草が多かったため、土の天地返しを行って根を丁寧に取り除きつつ、山砂を混合するなど、粘土質の土壌改良を行いました。
これが、昨年の11月。
でも、スギナの根は1度で取りきれるものではなく、草を生やさせては根を取り除くということを春から月一程度に行ない、ようやく今月、造成が終了しました。

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芝張り完了。
多少の土盛りを行い、芝生に起伏を付けています。

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既存の石を木陰のできる所に置き、ベンチにしています。
この石は近くの山で採れるゼオライトで、昔から家の土台などに使われてきた石ですが、こちらでは、藁打ち石として使っていたそうです。

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造成が終了した時、「芝庭で野点ができたら」とお聞きし、既存の石を利用して、蹲踞をつくることになりました。
さて、ではどこに作りましょう。
ということで庭を見回すと、春一番に咲く梅の木が、ここがいいよと言ってくれました。
写真は、水がめを使い、中鉢式で仮組してみたところ。

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完成。
昨秋に仮寄せしていたシダレモミジをかぶせ、下草を植え戻しました。
前石と碾き臼周りのコバ石は持ち込んだものですが、既存の碾き臼が寒風石だったので、それと合わせています。
あるものを活かし、あるものに合わせる。
そんなことを意識してつくりました。

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水鉢は、青い火鉢を転用したものですが、台石の石質が軟らかいため、陶器の水鉢にしました。
水鉢は、水が溜まって水をすくえればいいので、すり鉢でもいいし、木臼でもいい。
蹲踞として使わない時は、水蓮鉢でも景色になります。
暑い夏は、ガラスの器なども涼しそう。
せっかくなので、いろんな楽しみ方をしていただきたいと思います。

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全景。
背景の山並みが、庭の借景となってくれます。
ここで使った役石も、遠い昔に、あの山から出たものです。

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蹲踞を上から見た所。
海のゴロタも地産のゼオライトのかけらですが、海に使ったのは初めてです。
ゼオライトの石質は硬軟に富み、石色もなかなかにカラフルですね。

芝生の庭は、お茶を楽しむためのものでしたが、思いがけなく、抹茶も楽しめる空間になりました。
近景に蹲踞ができたことで景色も豊かになり、梅の存在感も活きてきたようです。

昨秋の着工から、半年以上待ってもらっての完成です。
思う存分、庭を楽しんでいただければと思います。










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