杜の木漏れ日

ARTICLE PAGE

弘前のリンゴとソメイヨシノ

hirosaki 1

今日は仕入れで津軽まで。
弘前市郊外、岩木山のふもとにはリンゴ畑が広がっています。

hirosaki 2
hirosaki 3

高さを抑え、枝張りを広く取ったリンゴの木の樹形。
リンゴの木は冬に剪定しますが、津軽のリンゴ農家の方は透かしも上手。
庭木の手入れをさせても上手いのではないかと、いつも感心して見ています。

hirosaki4.jpg

軽く剪定されていますが、自然樹形に近い形の若木もありました。
リンゴもサクラと同じバラ科の樹木ですが、まだ果樹樹形になっていない若い木は、サクラと同じような形をしていますね。

hirosaki 5

風格ある古木。
津軽伝統の技がこの樹形に活きているのだろうなあと、車を止めて見惚れてしまいました。

hirosaki 7

中にはこのような、片枝の樹形もありました。
形はどうでも、実を付けられる枝があり、木が元気であれば、果樹としての機能を十分果たせます。
そんな機能を果たせるうちは、このリンゴの木には価値がある。
価値があれば木を残して守り、活かす。
能代市の緑の基本計画の理念に似ていますね^^(「緑の価値に気付き、守り、活かす)」。

hirosaki8.jpg

この木は、2月に弘前公園を訪れた際に、心に留まったソメイヨシノ。
上のリンゴの木と同様、片枝樹形をしています。
幹や枝はかなり傷んできていますが、これでも立派に花を咲かせられる。
だから、残して、活かしているのでしょう。
弘前公園が桜日本一と言われる由縁は、「(寿命60年と言われる)ソメイヨシノを長生きさせることに費やした努力」だと言われていますが、幹がひび割れ、樹皮が傷んでもなお、木が生きようと頑張っているかぎり生かす努力をする。
そんな思いが伝わってくる樹形です。

hirosaki6.jpg

リンゴ畑を見ていたら無性にこの木に会いたくなって、弘前公園まで足を伸ばしてみました。

hirosaki 9

すると、片枝樹形のあの桜の木は剪定されて、こんな姿になっていました。
傷んでいた老幹が切り下げられ、若枝と交替しているのです。
これが、古い枝を若枝と更新させて木の若返りを図るという、弘前方式の真骨頂。

hirosaki10.jpg

写真が暗いので、残した若枝に線を引いてみました。
数年前に出てきた幹吹き枝を、将来を見越して育てたから、今回の更新があります。
通常の桜剪定では幹吹枝やヒコバエは切られてしまいますが、弘前では、将来の更新に備えて若芽を育ているのです。

弘前公園には樹齢100年を超えるソメイヨシノが300本以上あるそうですが、普通であれば伐採されてしまうような木でも、この公園ではとことん生かしています。
木にも命があり、木には植えられた役目がある。
これを実践していることこそが、桜日本一と呼ばれる由縁なのだなあと、あらためて感じた弘前行でした。

Comments 0

Leave a reply