杜の木漏れ日

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4年目のカルス

4年前に剪定した桜の切り口を見てきました。

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左が今年で、真ん中が剪定時、右が剪定後1年目。
2年目はコチラ
10㎝ほどの切り口ですが、毎年、1~2㎝ずつカルス(樹木が傷口をふさごうとする組織)が巻いてきています。
この分だと、あと2、3年でふさがるでしょう。
よくここまで回復してきてくれました。

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左は自然状態の樹木の枝枯れですが、枯れが止まっているラインが、幹と枝の付け根。
この桜は、こうした自然の木の枝枯れのラインに習って剪定しています(真ん中)。
この剪定位置のことを「ナチュラルターゲットポイント」と言いますが、これは、「自然の理にかなった位置」という意味。
この理を無視して枝を切り残したり深く切り過ぎたりすると、そこから腐朽菌が入り、幹や枝が空洞化を起こしたり、残った枝がカルスの再生を阻み、木の強度にも影響を与えます。

剪定した切り口のことを「剪定痕」と言いますが、「痕」は「傷跡」という意味で、字の如く、剪定は樹木の身体を傷付ける行為でもあります。
樹木は生きている。
生きている物には生理があり、それが自然の理。
人間世界で生きる木が人の暮らしと共存するためには、ある程度の調整(剪定)を余儀なくされます。
だから、やむなく剪定する時は、樹木の理にかなったやり方をしてあげる。

木は切られたいとは思っていません。
せめてこうした気遣いをしてあげることが、木に対する礼儀。
剪定シーズンを前に、あらためて肝に銘じたいと思っています。


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