杜の木漏れ日

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ケヤキの土中改善

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先月のことですが、施設内のケヤキに土中改善を行いました。
ここ数年、上部に枝枯れが目立ち、紅葉も極端に早いなど、樹勢が著しく衰退していた木です。
根の異常が心配されたことから土中の調査を提案、今回、その実施の機会をいただきました。

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試しに、根回りの土をバールで突いてみると、40cmぐらいの所で硬い層に当たります。
驚いたことに、どの部分を突いてもそうした状態。
植え桝の周囲はアスファルト舗装の駐車場と道路ですが、もしかしたら、全体的に砕石転圧した上に木が植えらたのかもしれません。

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掘ってみると、根の量が異常に多い。
通常、樹木の根は枝と同じように中心から放射状に伸びますが、植桝の中は、多方向から根が密集しています。
やはり底部には砕石層があり、それを突き破った下には根がほとんど伸びていませんでした。
硬い砕石層が地下部への根の伸長を妨げ、行場を無くした根が40cmの土層の中でぐるぐると回っているような状態。
おそらく、根詰まりによる生育障害ではないかと思われます。

調査2

砕石層の下は、玉石交じりの砂の層。
試しに浸水試験をしてみます。

調査3

1m以上の穴ですが、水は1時間程度ですべて引き切るので、排水状態は悪くありません。

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ということで、このような改善計画を立てました。
砕石層をできる限り広く破り、混み合った根をほぐしながら、根が下層に降りていける環境を作ります。

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調査の際にポイント的に掘った穴を広げ、ダブルスコップで掘れる限界まで掘り下げます。

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既存土にバーク堆肥と燻炭を混合、有孔管を設置して、酸素を土中の深い所まで供給します。

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水極めをして、作業完了。

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すべての砕石層を除去するのは困難なため、根回りに3か所程度、こうした土中改善を行いました。
この木は、わずか40cmの深さの根で、樹高10m近い上体を支えていたことになります。
このまま樹勢が落ち、枝枯れが進んでいけば、樹木自体の強度が落ちて、強風による幹折れや倒木につながるおそれもあります。
結果が出るのはまだ先ですが、地中に力強く根を張っていけるようになれば、木も活き活きとしてくるでしょう。
点検観察を行いながら、回復を見守っていきたいと思います。

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