杜の木漏れ日

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袖振り合うも多生の縁

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先月、能代市内を移動中、国道のケヤキがブツ切りになっているのを見かけました。
この日はちょうど、1月の街路樹サミットについての報告をお願いされて、能代の街路樹が自然樹形管理に変わった話などをしてきたばかり。
その帰り道でブツ切りの街路樹を見ることになるとは、何とも皮肉なことでした。

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数日後、国道の管理事務所を訪問。
事情を伺いながら、支障がある中でもケヤキをケヤキらしく維持できる方法はあることを、資料を提供しながらお話ししてきました。

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このケヤキは、国道と県道の交差点に一本だけ立つ街路樹ですが、現地は国交省が進める「日本風景街道」事業が行われている所。
日本風景街道は「美しい景観・風景を創出する活動(美しくない景観を改善する活動)」、「来訪者をもてなし、楽しませる活動」として行われているそうですが、現状のケヤキの姿は、この事業趣旨に相応しくない姿になっています。
であれば、「(美しくない景観を改善する活動)」として、中心市街地の入口にあるこの木が、「来訪者をもてなし、楽しませる」ことができるようにと、自然樹形に再生していくためのお手伝いをさせてほしいとお願いし、この間、ブツ切りを直すための剪定をさせていただきました。

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剪定前。

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剪定後。
チェーンソーで荒切りされていた切り口をきれいに切り直したり、途中切りされた枝を腐朽の入りにくい分岐の位置まで下げ、白い切り口が目立たないように墨汁を塗ったりしました。


この木は、この後数年間は枝が荒れるでしょう。
自然な姿になるまでには10年はかかります。
しばらくは通行支障の枝だけを剪定するに留めて木を休ませ、その後、自然樹形に導いていくために必要な手を入れていくことになるでしょうか。
それを、継続管理の難しい行政の現行体制で行うことは至難。
最低10年間、この木の里親になることを申し出、点検観察を行いながら、適宜、手を入れていきたい旨、お願いしてきました。

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上記はその提案書です。
縁もゆかりもなかった木ですが、袖振り合うも多生の縁。
里親の許可が下りたら、わが子として見守り、育ての親になりたいと思っています。

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