樹をめぐる物語

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この間、ブログでコメントいただいた方から教えていただいた美術展。
上京の際に、知人をお誘いして行ってきました。

仕事がら、緑をテーマにしたタイトルには惹かれますが、樹木のことを「木」ではなく「樹」と書いている所がとても素敵。
「木」には「木材」という意味もありますが、「樹」は「命」ある木のことで、そこに立ち、そこで生きている樹。
緑化樹、庭園樹、公園樹、街路樹、、樹木を表す言葉はいろいろありますが、樹はどこにいても樹で美しく、人によって植えられた樹も山野や渓谷に生える樹にも、躍動する生命の鼓動が息づいています。
そんな1本1本に物語があり、物語は、樹の周りに人がいて、人と樹の関わりの中から生まれます。

フランスの風景を描いた作品展ですが、行ったことも無い異国の地、言葉も文化も気候も時代も違う。
そんな違いを通訳してくれるのが樹の存在。

樹と接してきた人の暮らしに、東西の違いは無いなあ。
こんな風景、日本でも見たことがあるなあ。
あ、なんか昔、子どもの頃に、こんな体験をしたことがある気がする。

なんて、共感できる風景がたくさんありました。
絵の中の樹から思い起こされる自分の記憶。
絵に感じる作者の物語に触れて、自分がたどってきた1本1本の樹との出会いや思い出も呼び起こされました。

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鑑賞後、特に心に残った絵葉書を数枚購入しました。
これはその中の一枚ですが、並木の周りに人がたくさんいて、なにか、お祭りの風景のようです。

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この絵で思い起こされたのが、この写真。
朝市でにぎわう、わが街の並木です。
この並木には、自分にとって、こんな物語や、こんな物語もある、思い出深い樹々。

中央線まで張り出すケヤキのトンネル 街路樹の木陰が町民の憩いの場に っ五城目町

そして、こんな並木や、

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こんな並木も思い起こされました。

自然界の樹木や庭の木々も好きですが、自分はきっと、樹と人の居る風景が好きなんだなあ、と、そんな潜在意識を感じることができた美術展でした。


この美術展は、東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で6月26日まで開かれているそうです。
お近くにお越しの際はぜひ。



2 Comments

紅の葉  

サクラソウさんへ

サクラソウさん、とてもすてきな美術展でした。
このお祭りの絵を目にしたとたん、これはわが街の並木とそっくりだ!と感激しました。街路樹は明治期にヨーロッパから入ってきた文化ですが、さすがフランスは街路樹文化の本元、この絵は街路樹の本来のあり方や本質を教えてくれているなあ、街路樹が何の為にあるのかがこの絵を見ればわかると、あまり大切にされていない感のある日本の街路樹のことを思うにつけて、胸に響いてきた絵です。
それと、「春の樹」という、オレンジ色の燃えるような色遣いの樹も、命が萌えているようでとても好きです。他にも、「樹木の向こうの村」という絵の青い幹の影、「河畔からの眺め」のさざ波にも目を奪われました。
剪定している様子を描いた絵や日本庭園のような石組みのある風景もありましたが、知人と二人、同じ絵に目が留まり、「やっぱり仕事目線で見てしまいますね」と笑いあったり、とても楽しい時間を過ごせました。

サクラソウさん、すてきな樹の物語を教えていただいて、本当にありがとうございました。

2016/06/15 (Wed) 05:58 | EDIT | REPLY |   

サクラソウ  

祭りの風景

選ばれた絵葉書の絵はとてもあたたかな雰囲気の絵! やはり樹を慈しみ育んでいる方だからと思いました。
爽やかな初夏の風景でしょうか。

2016/06/14 (Tue) 20:37 | REPLY |   

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