杜の木漏れ日

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流れの護岸2

uragome (2)

降ったりやんだりと梅雨らしい日が続きますが、現場も休まず続いています。
植栽側の護岸が完成し、今度は住宅側。

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石を積む前の、溝を掘った状態です。
屋根から落ちる雨が溝のほうへと流れ込んでいますが、この流れは、こうした表面水を受け、庭奥へと誘導する水の道。

uragome (5)

水はとても正直で、低い所、弱い所を通ります。
それがわかるのが、こんな雨の日。
蛇行する溝には凹凸ができますが、水は、凹の部分が好きなようです。
こうした水の浸食を見ていると、谷の開けた所にできる扇状地の様。
規模が小さくても大きくても、庭でも自然界でも、水の通り方は同じだなあと思わされる光景です。

uragome (4)

溝の所々に穴が見えますが、これは、地中を通ってくる水の道。
土の上にも下にも水の道があり、そんな水の道を通せんぼしないように、大きな水の道に出られるようにしてあげる。
この流れは、そんなイメージで作っていきます。

uragome (3)

ということで、完成しました。
裏込めには、浸透性の高い軽石を入れて、雨落ちから護岸に集まる水を流れへと浸み出させます。
多孔質の軽石は保水力も高く、スポンジのように、一度石に水を含んでから飽和した水分を放出するので、石積みの間から少しづつ水が抜けていきます。
水が一気に通ると、土留めにもかなりの圧力が掛かり、崩壊の危険も高まります。
軽石は、そんな水の力を分散させつつ、泥を止めて水だけを通してくれるという、とてもありがたい素材。
十和田湖が噴火した時のこの火山礫、当時の火砕流は八郎太郎(竜)の伝説になったという話もありますが、八郎太郎は、近くを流れる米代川を通り、八郎潟まで下っていった。
護岸に軽石を積めながら、そんなことを思い出しました。

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